出版社内容情報
一九一二年三月。「わたし」は「神」と出会った……「バレエ・リュス」のエース、ワツラフ・ニジンスキーに。いま、ロモラ・ド・プルスキーの波乱に満ちた壮大な物語が幕をあける。
著者情報
1982年、東京郊外生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業、一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。著書に『ベートーヴェン捏造』『ベートーヴェンの愛弟子 』がある。
内容説明
恋なのか?推しなのか??1912年、バレエ・ダンサー。1958年、宝塚歌劇団男役。2人のスターに焦がれて生きた女性・ロモラの半生を描く傑作長編!
著者等紹介
かげはら史帆[カゲハラシホ]
1982年、東京郊外生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業、一橋大学大学院言語社会研究科修士課程修了。本作が単行本として刊行される初の小説(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
40
振付家Mベジャールに心酔して、当時様々に観たり読んだりしたものだが、その中でニジンスキー、ディアギレフは必ず通る道ながら今一つその熱狂、異端を掴みかねるところがあった。そのミッシングピースを、現代の日本人作家が鮮やかに埋めてくれた。お見事と言う他ない。2026/03/20
Acha
13
読み終えて解放感に安堵するとはこれいかに。出だしからメロというか大仰な文体が危険な香りを醸していたが、それでも推し一徹からなぜか想いが成就する前半は、主人公を応援する気持ちも薄っすらあった。の、だが、読み進むにつれ彼女の言動がいよいよアクロバティックな様相を帯び、さらなる色恋を逡巡されるに、なんじゃこいつ的な苛立ちが沸点到達。最終的に色ボケか!と行き場のないツッコミを抱えた。この主人公像はどこまでが史実なのか…。業界を知り、興味拡大できた感謝もあるが、小説としては完全に自分のキャパを超えていた。2026/05/19
練りようかん
12
表紙きっかけ。結婚したい。一目惚れしたトップダンサーに近づくため入団を希望するブダペストのお嬢様。いや無理でしょ、できちゃったよ。うん、うん、え?の三拍子が続く展開で途中ウルフやココ・シャネルが支援したバレエ団とあり、史実の人物と認識するが劇画のイメージで読み進めた。解雇、独立、妨害。妊娠中不安で弱るかと思えば奮い立つ、彼女の強さと行動力は運命の嵐級。妖艶で両性具有の神は夫より彼女の方なんじゃと思えてくるのが面白かった。彼女が河合隼雄に問うたことが頭に残る、彼女は運気を吸い取る人だったのではないか。2024/06/12
べあべあ
8
伝説的舞踊家ニジンスキーの妻、ロモラの物語。私はかなりのニジンスキー好きで、ロモラに同情はするし夫の治療への熱意には感謝しますが、既に彼女には色々とうんざりしてました。この小説自体は良い作品で、彼女が中性的存在を好む同性愛気質という掘り起しは意義深いとは思うのですが、私自身の問題として、ロモラにレズの恋人がいようがヅカのトップに入れあげようが、強い興味は持てませんでした(ごめんなさい)。ロモラではなく、なぜワッツァがロモラに求婚したのか、の究明の方が一億倍は興味ある。。。2024/01/13
renren
6
まだ「推し」概念がないころ。ある日推しに出会ってしまい、渦巻く感情を唯一言語化できた「結婚したい…!」のままにぶっ飛んだ行動力を発揮し、ついに推しを手に入れた少女の一代記。単なる小説ならウソやろってところが、本当にあった物語というからすごい。ニジンスキーの妻ロモラ(山岸漫画で「ウィ!ウィ、ムッシュ!」って答えてたあのお嬢様)が晩年宝塚を推してたとは。ニジンスキーという鬼才が平凡な少女を間違って伴侶に選んだような印象もってたが、どうしてどうして、この人も違った方向の鬼才だった。事実は小説より奇なり。2023/10/19




