出版社内容情報
祝!デビュー20周年。文学から映画・音楽、社会問題・テクノロジーまで、中村文則が贈る初対談集!
内容説明
超豪華・初対談集。文学から映画・音楽、社会問題・テクノロジーまで縦横無尽に33名と語り尽くす、36本の自由空間。
目次
映画・音楽(桃井かおり(俳優) 綺麗な悪の話
玉木宏(俳優) ノワールで純愛を描く ほか)
文学1(高橋源一郎(作家)1 「悪」って何だ?
伊坂幸太郎(作家) 融合するミステリーと純文学 ほか)
社会問題・テクノロジー(姜尚中(政治学者) 自らの「悪」の自覚を出発点に
津田大介(ジャーナリスト) あらゆる対立を超えて ほか)
文学2(藤沢周(作家) 純文学は最高のエンターテインメント
田中慎弥(作家) AとXの対話 ほか)
著者等紹介
中村文則[ナカムラフミノリ]
1977年愛知県生まれ。2002年『銃』で新潮新人賞を受賞しデビュー。04年『遮光』で野間文芸新人賞、05年『土の中の子供』で芥川賞、10年『掏摸』で大江健三郎賞を受賞。同作の英訳が、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルで2012年の年間ベスト10小説に選ばれる。14年、ノワール小説への貢献で、アメリカでDavid L.Goodis賞を受賞。16年『私の消滅』でBunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞。20年、中日文化賞を受賞(中日新聞主催)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
187
中村 文則は、全作品読んでいる作家です。 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11074106?sort=book_count&order=desc 著者デビュー20周年記念の初対談集、対談相手も、内容も、ボリュームも全てヘビーでした。オススメは、綾野 剛&亀山 郁夫です。 何時か本格的にドストエフスキーを読まないといけないでしょうか❓ https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309030548/2022/08/18
kaoru
91
中村文則氏と33人の対談集。俳優、作家、政治学者など多士済々である。亀山郁夫氏とドストエフスキーを、森達也氏とオウム真理教を、白井聡氏と戦後を語る。姜尚中氏がポストモダンを鋭く批判し、それらがある種の反知性主義や空虚なナショナリズムに繋がるとの分析には深く同感したし、感性豊かな俳優達(綾野剛etc)と中村氏の感性が通じ合う箇所には刺激を受けた。総体的に軽やかさと重々しさが入り混じった対談集である。最後に登場する古井由吉氏と大江健三郎氏との対話では尊敬する先輩文学者を前に高揚を抑えきれない中村氏の様子が→2022/09/09
ヒデミン@もも
59
ちまちま読もうと思っていたら、急に予約有りになり、読みたい対談だけ読んで返却するつもりが、ほぼ完読。やっぱり中村文則という作家本人がすごく好きなんだと気がつく。でも、作品は難しくて、その意図が凡人には簡単に理解できないと改めて感じた。本人に『共に生きていきましょう』と言われたら迷わず『はい』と答えたい。2022/08/27
路地
58
中村さんの自作に対する思いや影響を与えた作家や事件、政治への思いなど幅広い話題がふんだんに詰め込まれた一冊。古井由吉や大江健三郎との対談では、どちらかというとファシリテーターの役割に回り、両氏の考えを引き出していることを興味深く感じた。2022/11/06
pohcho
55
デビュー20周年の対談集。これまでの対談をまとめたものだが、桃井かおり、綾野剛、吉沢亮、伊坂光太郎、亀山郁夫、古井由吉他、対談相手がとにかく豪華。そんな中に何故か番子さんがいる(失礼!)と思ったら二人は幼なじみの同級生だった。内容は文学、映画、社会問題、政治、人工知能など多岐にわたるが、近年の凶悪犯罪や今の世相についての話が印象的。(前上博という人の話が衝撃。サヴァン症候群で白い色と悲鳴に性欲って。小説みたい)とても濃密な対談集だった。最後の「共に生きていきましょう」にはいつも励まされる。2022/09/23