出版社内容情報
主人公は殺し屋、ターゲットは宝塚のトップスター!「宝塚×ノワール」をシリアスかつユーモラスに描いた、著者4年ぶりの最新小説!
内容説明
宝塚×ノワール=コメディ!?中山可穂の新境地小説!孤高の殺し屋に新たな依頼が届く。ターゲットは、宝塚のトップスター。ヅカオタの協力員とともに、トップスターの命を付け狙うのだが―。果たして殺し屋は任務を完遂できるのか!?
著者等紹介
中山可穂[ナカヤマカホ]
1960年生まれ。早稲田大学卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
108
凄腕の殺し屋、コードネームはコリオレイナス。依頼されたターゲットは宝塚月組トップスター三日月傑。殺しとばれずに殺すためコリオは策を練り実行しようとするが、宝塚を観劇するうちにヅカファンとなり三日月の魅力の虜となる。彼の代わりにやって来る殺し屋を次々と排除し…。コリオが次第にはまっていく姿がお茶目。彼女のこと、宝塚を調べれば調べるほどのめり込んでいく。「ダンシング玉入れ」って実在するのね。中山さんの果てしない宝塚愛を感じる一冊。2023/04/03
ままこ
80
殺し屋のターゲットは宝塚トップスター。依頼人の要望は、絶対に他殺の証拠は残さないこと。用意周到で冷徹な殺し屋コリオレイナスは任務を円滑に遂行するためにヅカオタになるのだが…。矜持と宝塚愛に満ちたノアールサスペンス。2022/07/18
さつき
79
殺し屋コリオレイナスに舞い込んだ殺人依頼のターゲットは宝塚のトップスター!ターゲットに近づくためヅカファンでもある協力員ハーミアの助けを借り歌劇の世界に入り込んでいく。奇想天外なストーリーはファンのツボを押さえていて何度もクスクス笑ってしまいます。あとがきにあるようにトップスター三日月傑には特定のモデルはなく色んなスターさんを思わせるエピソードが次々描かれまさに理想の男役!何より『ダンシング玉入れ』というタイトルが秀逸すぎる。110周年でもう一度見たい!どうか大運動会が無事に開催されますように。2022/07/25
雪紫
64
「MISSION。宝塚のトップスターを暗殺せよ!(CV逃走中のナレーション)」殺し屋に来た宝塚のトップスターの暗殺依頼。中山さんの小説以外で宝塚詳しくない身としてはなんとも凄いタイトル・・・。ストーリーは大体予想通りに運ぶが(主人公が宝塚に魅せられた時点で、ね)、殺し屋としての矜持やお仕事ぶり、それでも宝塚そのものに魅せられる肉付けや他の宝塚ファン描写がしっかりしているので、読ませてくれる。中山さんいわくコメディーだとか。うん、そう思うならそうなんだろうね。2022/09/09
pohcho
53
凄腕の殺し屋コリオレイナスに届いた新たな依頼。ターゲットはなんと、宝塚歌劇団月組の男役トップスター。仕事のために歌劇場に通うようになったコリオレイナスは、どんどん宝塚の沼にはまっていき・・。宝塚初心者なので、知られざるジェンヌさんとヅカオタの日常に興味津々で読んだ。大運動会にアフロ祭りなど、舞台以外にもいろんな楽しみがあるんだね。軽い内容の割にはよく人が死ぬなと思っていたら、最後の最後で悲しかった。2022/07/02