出版社内容情報
食う寝る遊ぶ、ときどき邪魔。それでいいじゃないですか。――NHK「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」から生まれた痛快エッセイ!
養老 孟司[ヨウロウ タケシ]
著・文・その他
内容説明
「まるは、私の生きることの“ものさし”である」NHK「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」発養老センセイの痛快エッセイ!
目次
吾輩はまるである。
違いのわかる猫、マヨラー猫
生きているだけで、迷惑
そんなに稼いでどうするの?
動物とのつきあい方
「関節が痛ぇ」
笑って死ぬ
「オレオレ詐欺」には騙されません
信用できるものはなんだ?
ゾウムシで世界で変わる
虫捕りのススメ
なぜ「猫に小判」なのか?
スタバのコーヒーはどこでも同じ?
日本語は「悪魔のコトバ」
人間がいらなくなる日
東京は消滅する?
腹にバイ菌、手すりに雑菌
個性を伸ばせとおっしゃいますが…
脳みそを変える
みんな〇.二ミリの卵
役立たずでいいじゃない
自分なんてナビの矢印
病院には行きません
喫煙家で禁煙家
食う寝る遊ぶ、ときどき邪魔
私はもう死んでいる
著者等紹介
養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937(昭和12)年、神奈川県鎌倉市生まれ。1962年東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入る。1995年東京大学医学部教授を退官し、現在、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
191
表紙の猫の佇まいが好い。養老先生の愛猫”まる”である。Eテレネコメンタリーは未視聴だが、なかなか面白く毎日少しずつ読んだ。肯けるところが多々あった。「生きているだけで、迷惑」「私はもう死んでいる」言い切る先生が清々しいが、私などまだ親が健在な訳でなかなか思い切れなくて悶々とするわけですよ。(生前葬を済ませた先生とはその時点で違う)「腹にバイ菌、手すりに除菌」「役立たずでいいじゃない」はい、その通りです。「病院には行きません」は笑っちゃいましたよ。間にまるの写真が和ませてくれて全てまるからの言葉の様だった。2019/01/11
みかん🍊
102
まるとの生活の猫エッセイかと思ったら、まるの出番少な目だった、でも挿入されてるまるの写真がかわいい、人間もまるの様に自然に生きるべき今の人間はとても不自然で役にたたない者、意味のない者は排除しようとする、人間は必ず死ぬ死にたくないから永遠の物を残そうとする、もっと猫の様に何でも受け入れ体を使って考え自然に生きるべきなんだろう。 2019/04/26
mint☆
86
養老さんの著者は時々読んでいますがこちらも「養老節」ですね。印象に残るところは何箇所もありましたが「人の心がわかる心を教養という」養老さんの大学時代の恩師の言葉が特に印象的でした。個性を伸ばせというが、むしろ人のことがわからない方がいいと思っているフシがある、と。他にも、世界は実は役に立たないもので満ちている。でも現代社会はそれを忘れさせてしまっている、という言葉。クスッと笑うエピソードもありますが、本当に色々考えさせられます。養老さんがまるに振り回されている様子や時々出てくるまるの写真に癒されました。2019/09/30
nana
80
くよくよせずに前向きにいこう!と肩の力を抜ける本。まるちゃんの写真が癒し。2019/02/02
ちゃとら
65
【図書館本】まるをもっと読みたくて手に取った。この本は辛口の養老先生で溢れていた。手摺の除菌の貼り紙を見て「腹の中に一兆もバイ菌を持っているくせに何が除菌だ!」昭和20年代くらいまでは自宅で出産し自宅で亡くなる人が多かった。今は病院から出てきて病院に帰るのだから、日々の暮らしは「仮退院」😅遺伝子の話、死について、まるの事。マヨラーのまるを、動物は体に悪いものは体がやめろというものだと。生物学的な観点からキレキレの毒舌で語っている、面白い本だった。2022/07/10