出版社内容情報
満州に献身し、戦後もロバート・ケネディにベトナム戦争からの撤退を訴えた小澤開作の数奇な生涯を愛情こめて描く評伝小説。
江宮 隆之[エミヤ タカユキ]
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内容説明
山梨の山村にうまれた小澤開作は歯科医となって満洲へ行く。そこで出会った石原莞爾らとともにその地を「理想の国」とすべく奔走するが、その夢は軍部の暴走によって潰えた。しかし戦後もその理想が失われることはなく、それはロバート・ケネディとの面会という思わぬかたちにつながる。俊夫、征爾を育てながら、夢と理想に生きた男の伝説的な生涯。
著者等紹介
江宮隆之[エミヤタカユキ]
1948年生まれ。小説家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらーく
2
小澤征爾氏が亡くなりましたね。日本初?のマエストロだった。氏の父上、小澤開作を主人公にした小説(と言っても、ほぼほぼ伝記のようです)で、いや実に面白い。明治生まれの男たちは、波乱万丈だけど、安心安全な今の時代から見れば、面白そうな人生を送っておられる。 本当に満州が、石原莞爾の理想通りならねえ。中共もDPRKも無かっただろうし、大経済圏が出来ていたかもねえ。 その理想を体現したのが小澤征爾だったのかもな。芸術の世界は人種や思想は関係なく、調和を司る指揮者。征爾のお二人はあの世でどう迎えたのかねえ。合掌。2024/03/28
chuji
1
久喜市立中央図書館の本。2018年10月初版。書き下ろし。小澤征爾の父親である小澤開作の評伝小説。気骨ある人物でした。2024/10/24
たつうむ
0
「満洲ラプソディ」。 満洲での石原莞爾や小林秀雄諸氏らとのエピソードなど、あの時代の中、市井で、濃い活動をした方がいたのだなと敬服。2019/09/03