地底大陸

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309027241
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

地の底に先進の文明国があった。その秘密を盗もうとする異国の美女との抗争に巻き込まれる。果たして……。蘭の代表SF復刊。

蘭 郁二郎[ランイクジロウ]
著・文・その他

内容説明

蘇る初期SFの一大金字塔!鉱脈探査機、空気鉄道、水中鉄船、人造太陽、超光線透視機、引力遮閉機…。蒙古の奥より南米にまで及ぶ大地底国。インカの末裔の支配する神秘郷に展開される科学戦。日本SFの嚆矢となった“幻の作家”蘭郁二郎の閃光の生涯に遺された、地球空洞説に拠る代表傑作。

著者等紹介

蘭郁二郎[ランイクジロウ]
1913年、東京生まれ。作家。本名・遠藤敏夫。1931年、『探偵趣味』の掌篇探偵小説募集に「息を止める男」が佳作入選しデビュー。1935年、『探偵文学』の創刊に参加、その廃刊後は『シュピオ』誌上で活躍。1938年より、科学小説の方面でも人気を獲得する。1944年、飛行機事故で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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keroppi

73
こういう作家がいたことを知らなかった。戦争に突き進んでいた1938年に書かれたものらしく、その頃の時代を反映している。しかし、それにも増して、科学的な興味と、冒険活劇としての楽しさに溢れている。登場する人造人間、人造太陽、空気鉄道、壁のテレビジョン、等々、その想像力と発想力は凄い。また、敵の頭領が少女というのもいいなぁ。この作家、1944年に亡くなったそうだ。生きていれば、もっと凄い作品を生み出していたのではないかと、残念でならない。この河出書房の「レトロ図書館」シリーズ、まだまだ貴重な作品がありそう。2018/10/10

oldman獺祭魚翁

44
読み友さんのお奨め。図書館利用です。太平洋戦争で夭折した戦前のSF作家 蘭郁二郎が1938年に「小学六年生」に連載した空想科学冒険小説。蘭は母親の影響で子どもの頃からSF小説に親しんだようだ。どうやらジュール・ベルヌの影響を大きく受けたようで、本作にも高速潜水艦や地底世界などその気配が感じられる。ストーリーは小学六年生向けなので、ちょっと幼く感じられるが、出てくる地底帝国の科学力は現代にかなり実現されている物で、その想像力には感心させられる。2018/11/25

信兵衛

28
なんだかんだ言いつつも、こうした作品があったのだと、読めたことは楽しかったです。2018/09/25

そうたそ

27
★★☆☆☆ このようなSF作家の方がいたとは存じ上げず。解説を見てみると太平洋戦争中に飛行機事故で若くして亡くなったらしい。河出書房新社がこういう埋もれてしまった良作を発掘してくれるのは嬉しい限り。「地底大陸」といういかにもなタイトルはレトロなSFファンの心をくすぐりそうだが、内容も古き良きジュブナイルという感じ。鉱脈探査機だとか、空気鉄道、水中鉄船、人造太陽等々、当時からすれば相当夢躍るであろう著者による科学的創造の数々。今読めば何のことはないが当時の読者は科学の進歩した未来に胸ときめかせのではないか。2018/10/07

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