出版社内容情報
伝奇ロマンの金字塔「神州纐纈城」の作家の冒険怪奇ロマンの代表作。獣人を手がかりに、沙漠の秘宝へ。探偵と謎の中国青年の冒険。
国枝 史郎[クニエダ シロウ]
著・文・その他
内容説明
もう一方の最高傑作復活!あの伝奇ロマンの金字塔『神州纐纈城』の国枝史郎が遺した不羈奔放の秘境冒険小説。獣人に始まり、西域へ、水晶球が、密林へ…あふれ出るロマンチシズムの粋美!
著者等紹介
国枝史郎[クニエダシロウ]
1887年、長野県生まれ。作家。早稲田大学英文科中退。劇作家として出発した。朝日新聞社の演劇記者、松竹座の座付作者を経て、小説に転じる。伝奇ロマン文学の第一人者となった。1943年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
61
河出書房「レトロ図書館」の一冊。探偵小説かと思いきや、秘境冒険小説へ。マドリッドに始まり、砂漠、上海、ボルネオと場面はどんどん変わる。袁世凱まで出てくる。後書きによると、行き当たりバッタリで、かなりムチャクチャ。この展開に、ハッキリ言ってついていけなかった。ついて行くより、その場面場面を楽しめばよかったんだ。2018/10/16
スプリント
5
場面展開が多く、キーマンとなる人物が頻繁に変わるため一気読みしたくなる魅力があります。 2018/08/25
ひこ
0
戦前の探偵小説は、自由でユニーク、ある意味 何でもあり、です。 この作者は知る人ぞ知るなのに、手軽に読める作品が 少ないのが残念です。 スペインからインドネシアまで 移動距離はかなりのものです。 土人という言葉が 闊歩しているのも、この時代ならではのものだと 思います。 インドネシアには ピテカントロプスエレクトスではないですが、 旧人類が生息しているというロマンのある ところなのかも。 香山さんのオラン・ペンデグを思い出しました。2022/02/28
momen
0
(いい意味で)荒唐無稽で自由な内容の、極上の冒険小説。世界中を主人公たちが駆け巡り、時に対決したり様々な事件に直面しながらそれぞれの目的を目指していく。テンポが非常によく、キャラも場面転換も多いので飽きさせない。描写力・文章力も非常に高く、西欧から中国から森の中まで世界各地の情景が鮮やかに目に浮かぶし、多数の人物や設定をごちゃつかせずまとめ上げる展開は見事。国枝史郎作品の中では個人的に屈指の名作だと思う。書籍化してくれたことに大感謝。ただラストの一番いいシーンに誤植があるのだけが残念。
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