高峰秀子と十二人の男たち

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  • サイズ 46判/ページ数 212p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309025728
  • NDC分類 281.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

対談の達人でもあった高峰の、貴重な単行本未収録対談集。三島由紀夫、林房雄から、水野晴郎、長部日出雄まで。縦横無尽の内容。

内容説明

谷崎潤一郎、三島由紀夫、成瀬巳喜男、森繁久彌…。作家、学者、映画監督、俳優など、各界を代表する男性12人と、高峰秀子が24歳から80歳まで、臆せず背伸びせず語り合った本音の対談集。その言葉から見えてくる歴史と真実がここに。全て単行本未収録。

目次

「細雪」の世界―谷崎潤一郎(作家)・阿部豊(映画監督)
巴里よいとこ―渡辺一夫(フランス文学者)
彼女は俺嫌いらしいよ―三島由紀夫(作家)
「浮雲」について―成瀬巳喜男(映画監督)
そんな、ほんとうのこというと評判落すよ。―近藤日出造(漫画家)
アメリカの家庭を見て、何か収穫を得たいと思っています。―松山善三(脚本家・映画監督)
あなたは若いときから何か悲しいひとでしたよ。―林房雄(作家)
「恍惚の人」に考える“老い”―森繁久彌(俳優)
オナラの話―興津要(近世文学研究家)
小さい時から自立なさってたという感じですね。―水野晴郎(映画評論家・映画監督)
高峰秀子の映画渡世―長部日出雄(作家)

著者等紹介

高峰秀子[タカミネヒデコ]
1924年生まれ。女優、エッセイスト。五歳の時、松竹映画「母」で子役デビュー。以降、300本を超える映画に出演。『わたしの渡世日記』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など著書多数。夫は脚本家で映画監督の松山善三。2009年、作家・斎藤明美を養女に。2010年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

もりくに

36
高峰秀子さんの対談の中から、養女の斎藤明美さんがセレクト。大谷崎や三島由紀夫や成瀬巳喜男など怱々たる顔ぶれだが、高峰さんは特に臆することもなく、彼女の文章に通づる自在の語り口。大谷崎とは、「細雪」の映画化のあれこれを話し、大谷崎も終始ご機嫌。三島とは年も近いこともあり、友達トーク。映画界には「美男」が多いでしょという三島に、「美男美女は商売だからね」と応ずる。お互いの良さについて、三島が高峰を「天衣無縫」と評すれば、高峰は三島を「未完成の良さ」という。「女優はいつかできなくなる。その時<カス女>はいや」。2018/12/01

gtn

18
相手が谷崎潤一郎であろうと誰であろうと物おじしない高峰秀子。三島由紀夫には、同世代の気楽さもあろうが「三島先生のよさは未完成のよさだと思ってるの」と品定する始末。「オナラの話」と銘打った落語評論家興津要との対談。屁をマクラに本題に入るのかと思ったら、屁の話に終始し驚く。2020/02/11

小豆姫

13
昭和の名女優であり名文筆家でもある高峰秀子さんの『わたしの渡世日記』は、何度も読み返したい私の生涯の宝本だ。他にもたくさん読んできたけれど、また新たに刊行されたものがあったなんて。たまらなく嬉しい。これは高峰さん26歳から80歳までの雑誌などに掲載された対談をまとめたもので、高峰さんの筆によるものではないけれど、ただただ嬉しい。その時代の空気を吸いながら、郷愁にゆっくり浸った。2018/09/05

よし

5
26才から80才までの対談集。「私の渡世日記」であらまし分かっていた当時の出来事を著名な対談者とテンポよく自然にやり取りしている。さすがである。「臆せず、無理をせず」って所か。「文豪谷崎の前では、あえて己を控え、切れる三島にはちょっと斜に、ずけずけ切り込む近藤氏には相応に切り返し、興津氏は、喜々としてーーー。」あとがき夫 松山とのニューヨークでのエピソードは、何ともほほえましい。2019/11/09

chiyo

5
★3.5 谷崎潤一郎、三島由紀夫、成瀬巳喜男を含む、合計12人の男性著名人と高峰秀子の対談集。高峰秀子が対談した年齢は、25歳~80歳と実に55年の歳月がある。が、その全てに共通しているのは、高峰秀子が常に自然体であること。多くの随筆でも見られるように、奢りも飾りもない真摯な言葉が紡がれる。そして、対談相手によって時に控え目に、時に軽妙にと、己の立場を弁える姿勢と相手を思いやる聡明さに頭が下がる。個人的には、三島由紀夫、近藤日出造との対談がお気に入り。成瀬巳喜男との対談が、僅か数ページしかないのが残念。2017/12/11

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