出版社内容情報
シャネル、エルメス、ジヴァンシィ……実在の香水から甘やかに、時にほろ苦く喚起されるあの人との記憶。ショートストーリー35篇。
長谷部 千彩[ハセベ チサイ]
文筆家。ウェブマガジン「memorandom」主宰。雑誌や広告で、ファッションや音楽、映画、旅、女性の生き方、男女の関係性等について独自の執筆活動を展開。著書に『有閑マドモワゼル』『メモランダム』。
内容説明
香りとともに、甘やかに立ち上るあの人との時間と記憶。シャネル、ゲラン、クリード、トム・フォード、クロエ―実在の香水から喚起された36の情景を描くショートストーリー集。
著者等紹介
長谷部千彩[ハセベチサイ]
文筆家。Webマガジン“memorandom”主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほほほ
21
ショートストーリー集。たくさんの女性が出てくるけれど、彼女たちの思考、ひとつひとつの仕草、とりまく風景や情景が厳選された言葉で丁寧に描かれているので読んでいるとゆったりといい気持ちになりました。幸福や退屈に倦んだ自由な大人の女性たちの気持ちはよくわからないけれど、それ以外の主人公たちはみんな好き。再読です。2017/09/18
aloha0307
20
あまりにダイレクトな表題にドキ! Hermes、Channel、ペンハリガン等など...かおりとともに甦り、たち昇るあの人との時間・追憶 甘やかだけど、ほろ苦い短篇が35(実在のフレグランスが副題に)。35のうち9つ分かったよ 50代のオッサンの割には健闘でしょ? ピンクの装丁も芳しい本書です。2017/10/25
ほほほ
19
ファッション業界の新聞(?)、WWD BEAUTYで連載されていたショートストーリー35編。毎回実在する香水が出てきて、香りや瓶の様子を想像したり、インターネットで調べたりしながら読みました。連載時から記事をスクラップして何度も何度も読んでいたので、今回書籍化され読んでいない号も読めて幸せでした。こういう都会的でお洒落なストーリー、好きです。長谷部さんの文章はお洒落なだけじゃないしね。2017/04/30
みかん
12
香水をモチーフとしたショートストーリー集。読者も仄かな恋心の世界包まれながら甘味と酸味を味わえる。上品で優しい文章とほっこり。香りとともによみがえる、あの人との時間、ささやかな記憶。匂いは五感の中でもっとも記憶に繋がるものだと改めて再認識した。2020/02/23
kiho
11
香りをまとう、喜びや悲しみ…出会いと別れ…ショートストーリーだからこその余韻が魅惑的⭐2017/12/02