内容説明
ベテラン刑事・野村は少女誘拐事案の捜査を任された。その手口から、当初は営利目的の稚拙な犯行と思われたが、犯人の意外な手口に捜査は難航。それでも、逮捕寸前まで追いつめたのだが、そこで犯人の足跡が忽然と消失。野村の脳裏に、ある事件との因縁が駆け巡る―。愚かな犯罪は、更なる巨悪の序章に過ぎないのか?最後に笑うヤツはいったい…!?
著者等紹介
矢月秀作[ヤズキシュウサク]
1964年兵庫県生まれ。文芸編集者を経て小説家となる。「もぐら」シリーズ(中公文庫)が100万部を超える大ヒット作に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きさらぎ
45
皆が皆、詰めが甘い。結局あの人の一人勝ちだった。終盤駆け足で後味も悪い。軽く読めるが納得いかない終わり方だった。2018/06/20
タナー
22
捜査の第一線からは身を引いたベテラン刑事の野村は、副総監・瀬田に呼ばれ警視庁本庁舎へと赴いた。大手IT企業社長の娘が誘拐され、野村は瀬田から直々にその事件の捜査を任される。当初は営利目的の稚拙な犯行と思われたが、犯人の意外な手口に捜査は難航。背景にみられる、ある事件との因縁とは....??斬新な身代金受け渡し方法等、なかなか読みどころも多く、スピード感溢れる展開で楽しめる1作。 2024/03/10
keith
21
IT長者の娘の誘拐事件から端を発する騒動。話の流れが現実的じゃないし、結末もスッキリしなかった。2018/05/03
えみ
13
生活を変えるため、未来を掴むために同級生3人が誘拐事件を起こす。無事に大手企業の娘を誘拐し、何故か協力的な娘と4人で金の受け渡しまで漕ぎ着けた。しかしそこで思ってもみなかった事態に見舞われる。陰で彼等を利用する人物が手ぐすね引いて待っていたのだ…。単純な誘拐事件からいつの間にかもっと複雑で暴力的な事件に発展していくのが面白い。本当の首謀者は誰?そして事件はどんな終演を迎えるのか気になり一気読み。頭良い犯人の割には頭悪い結末を導いたな。というのが正直な感想。松川が気の毒でならない。そしてモヤモヤが残った。2018/07/07
rosetta
12
★★★★☆IT大企業の娘が誘拐される。実行犯は社会から落ちこぼれた三人の若者。しかし裏ではかつて乗っ取りにあったベンチャー企業の残党の怪しげな動きが。元敏腕刑事で定年間際の主人公は副総監からの依頼で秘密裏に捜査を始める。父親との関係が上手くいっていない娘のストックホルム症候群、或いは単純に若者たちに悪意がないせいか。暴力描写が過剰なほど繰り返され、若者らの切なさと相まって辛い。そして真のコンダクターは誰か?まあ、そこのところは取って付けた感がないでもないが。2018/04/29
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