おいしい文藝
こんがり、パン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 206p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784309024660
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

こうばしい香りに包まれた「パン愛」あふれるエッセイ41篇を収録したアンソロジー。パン好き必携「おいしい」文藝シリーズ第8弾。

鹿島 茂[カシマ シゲル]
1949年、神奈川生まれ。フランス文学者、評論家。『馬車が買いたい!』でサントリー学芸賞、『子供より古書が大事と思いたい』で講談社エッセイ賞、『職業別パリ風俗』で読売文学賞受賞。

獅子 文六[シシ ブンロク]
1893年、神奈川生まれ。作家、演出家、劇団文学座創設者のひとり。『海軍』で朝日文化賞受賞。おもな著作に『てんやわんや』『娘と私』『コーヒーと恋愛』など。1969年没。

澁澤 龍彦[シブサワ タツヒコ]
1928-87年。東京生まれ。東大仏文科卒業後、マルキ・ド・サドの著作を日本に紹介するかたわら、人間精神や文明の暗黒面に光をあてる多彩なエッセイを発表。晩年は小説に独自の世界を拓いて、広く読まれた。

津村 記久子[ツムラ キクコ]
1978年、大阪生まれ。『ミュージック・ブレス・ユー!!』で野間文芸新人賞、「ポトスライムの舟」で芥川賞、『ワーカーズ・ダイジェスト』で織田作之助賞受賞。

宮下 奈都[ミヤシタ ナツ]
1967年、福井生まれ。おもな著作に『遠くの声に耳を澄ませて』『誰かが足りない』『羊と鋼の森』など。

米原 万里[ヨネハラマリ]
1950年、東京生まれ。翻訳家、エッセイスト、小説家。『不実な美女か貞淑な醜女か』で読売文学賞、『?つきアーニャの真っ赤な真実』で大宅壮一ノンフィクション賞受賞。2006年没。

内容説明

41人による、めくるめくパンの世界。

目次

パン・アンド・ミー(津村記久子)
結果的ハチミツパン(穂村弘)
フレンチトースト(江國香織)
パンの時間(阿川佐和子)
蛮喰(辰野隆)
粥とパンとの毎朝(草野心平)
朝食にパン!(山口瞳)
アンパンとゴルフ(源氏鶏太)
サンドイッチはトーストして(大橋歩)
サンドイッチをたのしく飾る(中原淳一)
明治のサンドウィッチ(獅子文六)
母はパン屋さん(立松和平)
パン(宮下奈都)
パンの耳―ひそかな宝物(平松洋子)
山手線とクリームパン(東直子)
ロバの蒸しパン―黄昏のメリーウィドウ・ワルツ(入江敦彦)
どっしりとしたジャムパン―パン工房 中村屋(南砂)(山本一力)
実はパン好き(高橋みどり)
他力本願パン作り(群洋子)
思い出のパン(戸板康二)
一度きりの文通(岸本佐知子)
コッペパン(佐野洋子)
草の上の昼食(林望)
パンに涙の塩味(開高健)
反対日の丸(澁澤龍彦)
クリームパン(増田れい子)しょうがパンのこと(川上弘美)
ショウガパンの秘密(長田弘)
パンを踏んで地獄に堕ちた娘(米原万里)
バゲット(四方田犬彦)
フランスパン―le pain de l’´egalit´e(鹿島茂)
サンドイッチとカスクルート(玉村豊男)
サンドイッチ諸島(池澤夏彦)
あんパンのへそ(重金敦之)
パン(萩昌弘)
貧乏なタイムマシン(赤瀬川源平)
おぱんといふもの(伊藤比呂美)
ヤキソバパンの思想(犬丸りん)
パンとご飯(外山滋比古)
パンの詩(吉本隆明)

著者等紹介

赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年、神奈川生まれ。前衛美術家、小説家。尾辻克彦名義の『父が消えた』で芥川賞、『雪野』で野間文芸新人賞受賞。2014年没

阿川佐和子[アガワサワコ]
1953年、東京生まれ。小説家、エッセイスト。檀ふみ氏との共著『ああ言えばこう食う』で講談社エッセイ賞、『ウメ子』で坪田譲治文学賞受賞

池澤夏樹[イケザワナツキ]
1945年、北海道生まれ。小説家、詩人。『スティル・ライフ』で芥川賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、『すばらしい新世界』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞

伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955年、東京生まれ。詩人。『ラニーニャ』で野間文芸新人賞、『とげ抜き新巣鴨地蔵縁起』で萩原朔太郎賞・紫式部文学賞受賞

犬丸りん[イヌマルリン]
1958年、東京生まれ。マンガ家。アニメ『おじゃる丸』の原案者としても知られる。2006年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

159
パンよりご飯が好きですが、だからと言ってパンの良さがわからないわけではありません。時々無性にパンが食べたくなる時もあります。こんがり焼いたパンのふわかり感は何とも言えません。ここにおさめられた数々のエッセイに描かれたパンにまつわるドラマから香り立つ空気が運んでくるのは美味しいパンを食べた時の幸せな感覚。全然関係ないですが、フランスパンが何本も入った袋を抱えて歩くのが夢です。2017/02/02

KAZOO

148
さまざまな文筆家がパンについてのエッセイを書かれています。短いものから結構長いものまでパンが好きな私も非情に楽しめました。とくに川上弘美さんと長田弘さんのしょうがパンについての話は続いている感じでうまく構成もされているなあと感じました。2017/08/29

いつでも母さん

140
おいしい文芸・・今回はパン!期待して挑んだの。まずタイトルが良いよね~嗚呼、パンの香りって人を幸せに、笑顔にすると思うのは私だけでは無いでしょう。が、今回はひと味違った。どの方のお話も妙に重くて・・こんがりだからなのかなぁ(汗)いままでのシリーズより読了に時間を要した。皆さん思い入れがあるのだなぁ。おいしい文芸、次は何を持ってくるのだろう。いまから楽しみ!今回は『これ!』とは言えない私だった。2016/07/19

れみ

139
おいしい文藝シリーズの「パン」。生まれ育った場所や時代によって様々な切り口があって面白い。山本一力さんが思い出のパン屋さんとよく似たパン屋さんに出会ったときの「あたまのなかで時計が激しく逆回転を始めた」という一文で自分がその経験をしたかのように感じられた。こういうの良いな。フランスパンについて書かれたものがわりと多いなあという印象のなか、パンとフランス革命を絡めた鹿島茂さんの文章が興味深かった。2018/02/24

ひさか

98
2016年5月河出書房新社刊。41人の著者による41のエッセイ。おいしい文藝を読むと、いつものことですが、食べたくなります。大丸りんさんのエッセイマンガ「ヤキソバパンの思想」が載っていて、得した気分になりました。2016/11/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10908587
  • ご注意事項