定本 小林秀雄

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  • サイズ B6判/ページ数 301p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309023687
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

出版社内容情報

思考の軌跡を徹底して内在的に論じ、「本居宣長」に至る思想の深みをとらえた98年刊の小林論の決定的名著が増補、定本として甦る。

【著者紹介】
1951年生まれ。徹底したベルグソン――ドゥルーズの読解をベースに言語、映画、文学を論じて注目を浴びている。著書『沈黙するソシュール』『映画=イマージュの秘蹟』『ソクーロフとの対話』他。

内容説明

『感想』『本居宣長』にいたる思考の展開を徹底して内在的にたどり、“潜在性/出来事”の思想家としてのその核心と偉大さをあきらかにした名著。「小林秀雄の絶筆」(書き下ろし)を加えた究極の小林論復活。

目次

批評―対象の質的分割
宿命と行動
自然の形をした歴史
“死”の潜在的出来事
ドストエフスキーの“生活”
イデアリスムとレアリスム
二つの癲癇
自然と精神病
線、色彩、絵画記号
セザンヌと二重化する「プラン」
対象の「頂点」
『感想』へ
経験の事実としての「二元論」
持続する物質
「統一から身を起こす」こと
「物のあはれを知る道」―度合の哲学
水火はたゞ水火

著者等紹介

前田英樹[マエダヒデキ]
1951年生れ。立教大学現代心理学部映像身体学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Iwata Kentaro

4
再読。小林の本質は文体にあるので、小林批評は難し。2023/01/07

カットマン

1
小林は私の青春時代のアイドル、高校の先生で信者がいた。大学に入り浮ついた私の気持はすぐに挫け、闇に迷い込んだ。で、小林の訃報。彼の批評と共に、その対象の美術や音楽、小説を貪るように摂取した。3年経ち、不思議と彼の言っていることが分かったような気がした。が、本居宣長は無理だった。唐心とは何か、要は様々な意匠だろ程度の理解。あれから30年(綾小路公麿とはちと違うが)、源氏を読み始め、積読していた本書をふと手にしたら、すごく合点がいった。「真淵は万葉から始め、宣長は源氏から始めた」、その違いが彼ら違いとの指摘。2018/01/19

神田カリ太郎

0
化粧気のないややさっぱりとした表紙ですね。「定本小林秀雄」というタイトルからは、まるで武士がこちらを見据えて正眼に構えているというような印象を受けます。読後に思ったことは「もう一度小林秀雄の文章を読もう!」。本書は長年に及ぶ熟読と誠実な思索を重ねた小林秀雄作品に対する著者の回答と言えばいいのでしょうか('98年発行のものに増補したものです)。文章からは小林秀雄への深い尊敬の念が伝わってきます。読む際は傍へ小林秀雄の該当作品を置いておくと読解の際に助かります。2017/04/25

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