夫婦の散歩道

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  • サイズ B6判/ページ数 197p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309021492
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

吉村昭と歩んだ五十余年の歳月、思い出の旅路、懐かしき人々…。人生の哀歓をたおやかに描き出す感動のエッセイ集。吉村司「母のウィンク」収録。

目次

1 夫婦の歳月(二人の散歩道;しあわせ教 ほか)
2 記憶の旅路(ひたむきな取材;異国文化の味 ほか)
3 思い出深き人々(大きな手―八木義徳;十七音の風景―鈴木真砂女 ほか)
4 愛すべき故郷(神と紙の祭を訪ねて;福井県に代って ほか)
5 家族とともに(戦艦ミズーリと、武蔵;越後のたより ほか)
母のウィンク(吉村司)

著者等紹介

津村節子[ツムラセツコ]
1928年、福井県生まれ。学習院短期大学部卒業。53年、吉村昭と結婚。64年「さい果て」で新潮同人雑誌賞、65年「玩具」で芥川賞、90年「流星雨」で女流文学賞、98年「知恵子飛ぶ」で芸術選奨文部大臣賞、2011年「異郷」で川端康成文学賞を受賞。同年、菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

じいじ

95
「夫唱婦随」の素敵なご夫婦なんだと改めて思いました。私は小説を主に読んでいますが、エッセイもいいもんだなぁ、と思いました。夫吉村氏との想い出がたくさん綴られています。夫人は反対したらしいが、「雪の中は暖かいんだぞ!」と、冬は雪深い越後湯沢に自分の墓を建てていた。細かいことに拘らない豪放磊落な氏らしい決断である。『戦艦武蔵』の取材では、108回も長崎に足を運んだ。(うち50回は夫人も同行)県知事からは【長崎奉行】の表号を受けた由。面白い話題はまだまだあるが、紙面が足りないのが残念である。2021/06/15

ぶんこ

50
共に作家だった著者と夫吉村昭の仲の良い日々と、先に亡くなられた吉村氏への思慕がたっぷりと描かれていました。あからさまな表現ではないだけに哀しみの深さを感じました。吉村氏の作品への真摯な姿勢にも感動。最後の息子さんによる一文に書かれた吉村氏のエピソードにも感動でした。著者は男女のお子さんも授かり、多くの友人や文壇仲間、編集者、取材相手にも恵まれています。井之頭公園の自然を借景としたご自宅も素敵。文中に一ヶ所だけ私のゆかりのあるくだりがあって、知らなかった新しい情報に嬉しい驚きがあって楽しい読書でした。2019/06/09

KEI

29
共に作家の著者と亡き夫君、吉村昭さんへの思慕がたくさん綴られていた。亡くなってから3年は何も書けなかったとか、歩いていると電柱が吉村さんの姿が見えたとか。「戦艦武蔵」の執筆にあたり108回長崎に取材したが、津村さんも50回同行したなど、仲睦まじいご夫妻なんだと思えた。生前は互いの作品は読まなかったと書かれていたが、吉村さんの没後はたくさん読まれたのだろう、作品がたくさん登場していた。「戦艦武蔵」は今も黒潮に乗って海中を漂流しているのかもという下りには「戦艦武蔵」は読まねばと思った。2023/08/31

Kaz

21
あるプロジェクトに参加していることから必要性に迫られて読んでみた。亡き夫への想いが多数語られている。一緒にいる時間が長かったということもあるが、良い意味で時間を重ねてきたからなのだろう。こんな感じでパートナーとの関係を積み重ねてゆきたいもの。作者宅の脇にある井の頭公園も二人の関係に良い影響を与えている。2023/02/19

なにょう

14
吉祥寺。若者向けの店がずらり。井の頭公園もあって自然も身近に。著者が四カ月かけて漸く見つけた終の住処。憧れる。★著者のふるさと、福井県は良いところ。東尋坊は自殺の名所。自殺対策で頑張っている人もいるよ。一乗谷。日本のポンペイか。遺構から朝倉氏100年の生活が偲ばれる。★旦那さんへの思い。少ないページ数だが、読みごたえある文章。なかなか時間がかかりました。2019/07/01

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