悲惨すぎる家なき子の死

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  • サイズ B6判/ページ数 159p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784309021065
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

全部詐欺師の小説集。

著者等紹介

中原昌也[ナカハラマサヤ]
1970年、東京都生まれ。90年から「暴力温泉芸者」名義で音楽活動を展開。97年よりユニット名を「Hair Stylistics」として活動を続ける。98年に『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』を上梓して以降、2001年『あらゆる場所に花束が…』で三島由紀夫賞、06年『名もなき孤児たちの墓』で野間文芸新人賞、08年『中原昌也作業日誌』でドゥマゴ文学賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

梟をめぐる読書

13
4年ぶりとなる中原昌也の小説集は、泣きたくなるほど切実で、痛切な、胸を締め付けられずにはいられない――そんな読書体験となった。ここに収録されている短編の多くは、二〇一一年の春以降に(おそらく)執筆され、掲載されたものだ。にも関わらず、そこには「あの震災」についての言及を孕むような作品はひとつも見られないし、それを暗示するような表現も、いっさい用いられていない…。数多の作家が「あの震災」をテーマとした中短編を書き散らしていたあの狂騒のなか、この作家の沈黙だけが、小説家の「誠実」たりえていたのではあるまいか。2012/04/12

garth

11
「これからも徹底してつまらない、読んでガッカリするような無内容な小説しか書くつもりはない。だから誰にも読んで欲しくない」だが済まない…買ってしまった…そして読んでしまった…しかも結構楽しんでしまった…2012/05/17

うめうめ

8
怒りの文学。ここまで自分に正直な作家も珍しい。素晴らしすぎる。久しぶりの小説ですが、もっと読みたい!★★★★2012/04/29

nora

6
口当たりのいいウェルメイドな作品ばかりが並んでいる誰かさんの本棚にこっそり紛れ込ませたい一冊。書きたくない大王が白紙の本の代りに出した絵と文字が入った唾棄すべき宝物のような作品。うーん、気持いいっ!2012/06/17

OjohmbonX

5
「書くことがない」「書きたくない」という作中小説家の吐露を作者の心情と直結して、現代に小説を書く困難や欺瞞云々を語ったり、醜悪な場合にはそれをただのポーズと見做して非難や激励することが完全に無益とは言わないまでも、その前に、もっと単純に、この短編集はすげえ面白いってまず言いたくなるよ。短編の間で時間と出来事が交錯する感覚が好きだし、その中で不可解なイメージが重ね合わされたり、あちこちで吹き出させられたり……それらを個別にできる人はどれだけでもいるけど、同時に実現してなお切実であり得る人はどれだけもいない。2012/05/31

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