内容説明
歴史の残照の中から、くっきりとした人間像が立ち上がる。異なる時空間を生きる人々に、我々はなぜこれほど魅かれるのか。―鴎外、介山から藤沢周平、司馬遼太郎、そして宮部みゆき、乙川優三郎まで、時代小説の90年を俯瞰して、その愉しみ方、意想外な読み方、知られざる逸話を伝えるファン必読の時代小説案内。
目次
第1章 時代小説の探究(歴史か小説か;田沼意次のこと ほか)
第2章 偏愛読書館(時代小説の魔力―五味康祐;剣は人なり―藤沢周平・中山義秀 ほか)
第3章 時代小説の変容(豊饒の八十冊―鴎外・介山から宮部・乙川まで;当今ヒーロー事情―北方謙三・佐藤雅美・北原亞以子・平岩弓枝・他 ほか)
第4章 時代小説展示館(諸田玲子『あくじゃれ瓢六』;宗方翔『大野郡右衛門』 ほか)
第5章 時代劇の落日(萬屋錦之介と『子連れ狼』;三船敏郎の殺陣 ほか)
著者等紹介
寺田博[テラダヒロシ]
1933年長崎県生まれ。早大卒。文芸評論家。61年、文芸誌「文藝」の復刊スタッフとして河出書房新社入社。65年「文藝」編集長に就任。79年、作品社設立に参加し、文芸誌「作品」を創刊したが、7号で休刊となる。81年、福武書店に入社し、「海燕」創刊編集長、取締役出版事業本部長を歴任。94年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 鼠、危地に立つ 角川文庫