内容説明
18世紀のピアノの草創期から現在まで、2600曲を超える左手のためだけのピアノ曲がある。事故や疾病や戦争によってもたらされた過酷な運命を克服し、事実より真実に近い豊かな幻想を追い求めてきた芸術家たちの長い足跡を丹念にたどり、失うことによって完全への道に踏み出した闘いと情熱の歴史を初めて明らかにする、感動のドキュメント。
目次
プレリュード
ピアニスト舘野泉
クーデンホーフ光子の手記
伯爵ゲザ・ズィチ
リストのいる風景
旅の音楽家
わが友ベーゼンドルファー
愛を奏でる人々
スカンディナヴィアからイタリアへ
黄昏のロシア
ブダペストのゲザ・ズィチ
パウル・ヴィトゲンシュタイン
エマヌエル・バッハから間宮芳生まで
ピレネー山脈の北
著者等紹介
シュミット村木眞寿美[シュミットムラキマスミ]
1942年東京生まれ。早稲田大学大学院(芸術専攻)修了後、ストックホルム大学に留学。69年よりミュンヘンに在住して執筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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