内容説明
私たちはだれも、中身のわからない福袋を持たされて、この世に生まれてくるのかもしれない…直木賞作家が贈る8つの連作小説集。
著者等紹介
角田光代[カクタミツヨ]
1967年神奈川県生まれ。90年『幸福な遊戯』で海燕新人文学賞を受賞。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞、03年『空中庭園』で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』で直木賞。06年『ロック母』の表題作で川端康成文学賞、07年『八日目の蝉』で中央公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
milk tea
78
福袋のように中に何が入ってるかわからない人生のあるものを開けてしまう。その人たちの心の中にいろんなものが詰まっていた。通り一遍じゃないから面白い。2017/05/07
やま
76
人は、得体の知らない福袋をもっています。その福袋が、人を幸福にするのか…不幸にするのか…物語が進んで行きます。強引に置いていかれた段ボール箱を。家の前に置いて有った紙袋をと、開けるときのドキドキ感があり。人との繫がり、犬への思いが繋がっていく、そこに非日常があります。面白く、楽しく、そして怒りが、ドキドキ感がたまりません。8つの連作小説集の中で「白っていうより銀」と「犬」がよかったです。2008.07㈱大活字発行。字の大きさは…大活字本。2022.03.18~30音読で読了。★★★☆☆🌿続く→2022/03/30
したっぱ店員
59
タイトルや装丁からハッピーな感じの話を想像したら全然違ってざらっとした質感の短編集。ボタンを掛け違えたような、服を後ろ前に着ているような違和感を抱えた話が多く、あるあるから少しはみ出ててちょっとどんより。そんな中「母の遺言」は、変な言い方だけどなんかしんみりと面白かった。2017/10/22
ゆみきーにゃ
53
《図書館》装丁が可愛すぎる♡やっぱり人間は怖いですね。2014/03/16
あつひめ
50
タイトルからして惹かれて、表紙の可愛さでまた惹かれて。角田さんの「らしい空気」が詰まった1冊だと思う。人のちょっと嫌な部分もとりつくろわない何でもありの福袋。そう・・・イメージは昭和の頃の福袋。人が喜ぶものでなくえーっとちょっと引いてしまうようなものばかり入っている。それなのについつい毎年買ってしまうのは買うことで福が来ると思うから。幸せな人は買わないもっと幸せになりたいと欲張りが買う福袋。内容もタイトルもうま~くかみ合っているような気がする。2011/04/22
-
- 和書
- 飽きっぽいから、愛っぽい