内容説明
昭和の新潟―芸者と酒造と漁師の町。幼い私を可愛がってくれた、芸者雪乃の面影。女と二人、闇の中の黒い橋を渡る時、少年の日の記憶が甦る。清冽な官能に迫る芥川賞作家の原点。
著者等紹介
藤沢周[フジサワシュウ]
1959年新潟県生まれ。98年「ブエノスアイレス午前零時」で第一一九回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ブルームーン
22
う〜ん、理解に苦しむ作品。過去の回想と現在の切り替わりが唐突でついていけなかった。2015/05/04
nekoぽん
14
曇り空の日本海が目に浮かぶよう。昭和の新潟、漁師の町。現在と過去が交錯する世界で女と二人、男の子供の頃を回想しながらどこへむかうのだろう…幻想か夢のような私小説。男は物書きのようだから自伝、原点なのだろうか。可愛がってくれた芸者の死が闇か影のように心にいつまでも沈む。こういう男の人を好きになったら辛いだろうなと思った。少なくとも私は…。惚れたら面倒だと思うのに惹かれてしまうのかな…新潟の辛口の日本酒が飲みたくなった。いくら飲んでも酔えなそうな気がする。2017/09/28
いのふみ
3
子供時代も大人になってからも世間ではうまく渡っていけないが、この主人公は途轍もなく絶対的なある「真実」に到達している気がする。まともすぎるほどまともなのだ。2016/03/10
...
3
すこしモチーフが弱いかもしれない。迫って来ない。過去の作品になるが「砂と光」のほうがいい。2015/02/16
sibafu
3
小説みたいなエッセイか、エッセイみたいな小説か?未だにどちからわからない。舞台が作者の出身地である新潟であり、主人公の男が幼少時に「シュウちゃん」と呼ばれている。ストーリーとしては、男とその愛人らしき女性が一夜飲み歩きながら、男の回想を語るというようなもの。その回想が幼少の頃の思い出で、破滅的で物凄く細かい点まで小説なら必要ないようなところまで描写されている。だからエッセイのようなのだけれど。すこし気取ったエッセイとしてなら、読みごたえはあった。自分の子供の頃を時々思い出した。2013/05/19
-
- 電子書籍
- グローバル・ヒストリーとしての独仏戦争…
-
- 和書
- 鳥居元忠