内容説明
孔子、孟子、老子、荘子…古代中国の思想家たちは、自らの学説・思想をやさしく述べるのに、多くの故事や寓話を用いた。今日の日本で使われている「五十歩百歩」や「漁夫の利」などの諺も、そうした譬え話を背景にして紡ぎだされた言葉だ。春秋戦国の賢人たちが提唱した学説そのものは難解でも、随所に散りばめられた「お話」は、どれも平易で面白く、味わう者を飽きさせない魅力にあふれている。しかも、これら故事・寓話が言わんとする“教え”は、まったく古びておらず、現代人にとっても人生の貴重な知恵であることに、改めて気づかされるのである。
目次
第1章 他者と交わる―良好な人間関係を長続きさせるための十二の話
第2章 己を磨く―自分の器量をより大きくするための十一の話
第3章 聡明に振る舞う―過ちを防ぎ、賢く生きるための十二の話
第4章 組織に生きる―集団の中をしなやかに泳ぐための十二の話
第5章 真の強さを知る―避けては通れぬ争いを利口にさばくための十一の話
第6章 悔いなく学ぶ―本物の知性を身につけるための六つの話
第7章 老いと死を見つめる―人生の“午後”をよりよく味わうための七つの話
著者等紹介
鈴木亨[スズキトオル]
1932年、福島県生まれ。早稲田大学仏文科卒業。人物往来社出版部長、秋田書店出版部長、歴史雑誌『歴史と旅』編集長を歴任。日本文芸家協会会員
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