内容説明
二代将軍秀忠の姫勝子の辿った運命は―。夫忠直の取り潰しと北国への左遷であった。その雪の高田で彼女は、越後の淀君となって君臨したが…。
目次
初恋
政略結婚
北ノ庄
憎き祖父
仙千代誕生
お蘭
切支丹
離婚
江戸へ
高田御殿
越後高田
訃報
起請文
国姫自刃
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うしうし
1
最近少し松平忠直に興味があり、関連する関する本を読んでいる。歴史小説はなるべく読まないようにしているのであるが、忠直を扱った歴史書は少ないため、本書も呼んでみた。2代将軍秀忠の娘で、忠直の妻であった勝子を主人公とした物語であるが、歴史小説として大変面白かった。勝子は、前半生は忠直の妻というよりは将軍の娘というアイデンティティーを選び、後半生は越後高田藩主の母として数奇な運命をたどる。忠直についてはキリシタンであったことが重要視されているが、これは歴史的な証拠は少ないようだ。2017/12/12