内容説明
鮮やかなイメージで、“新しい詩歌”の可能性を切り拓く、時代を担う待望の大型新人の第一歌集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
10
鮮やかなイメージで"新しい詩歌"の可能性を切り拓く、早坂類の第一歌集。同時代の女性歌集シリーズ。「生きてゆく理由は問わない約束の少年少女が光る湘南」「ときどきは自分の体を見おろして今在ることをたしかめている」 「夏の夜に光りつづける青白い電話ボックスを抱きしめに行く」「清らかにボタンを留めるひとつまたひとつひとつを祈りのように」2023/07/05
ちゃありぃ
9
人と見る夢ならばまずとどかない夢だと思え 花は一輪。わたしが今、いちばん好きな本。2014/05/06
mayld
8
母と同世代の女性の歌集です。だからって時代を感じさせるのではなく心にひっかかる歌がざくざくと。好きなのは「ポケットに手をいれながらふわふわと誰のものでもないわたくしとなる」わたくしって畏まっている感じがいいです。短歌いいなあ。2010/10/28
夏野菜
6
BOOKOFFにて発見。絶版のはず。穂村弘やら加藤次郎やらがこの歌集から引用しているので。よき時代の日本をしらない僕には少しわかりにくい部分もあります。穂村弘が何度か引用している「かたむいているような気がする国道をしんしんとひとりひとりで歩く」なんかの視点は凄い!でも観念的なだけのものもある。玉石混淆⁈2013/12/08
菫
6
Twitterで “何故僕があなたばっかり好きなのか今ならわかる生きたいからだ”という句に惚れ込み、ずうっと気になっていたのを、ようやく読了。はじめのほうは東京昭和時代の青年青女の青春みたいでそこまで好きではなかったのですけど、読み進めていくに連れ、あまりに好みにあてはまり、別の世界へ連れていかれるようで、ぞわぞわとして、なんだこれなんだこれ。2013/07/29