感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
9
去年の秋の古本市@四天王寺で買った本(再版で修正があったらしいがこれは初版)。自分にとっては確かにおもしろかったし、日本語の動詞研究に関わろうかという人間が読んでなかったらモグリと呼ばれても仕方がない本かとは思うが、この分野に興味のない人にとっても素晴らしい本かと言うと…。学統なり学者の個性のせめぎあいなんて、映像化しても映えないだろうし…うーん。しかし語り手の状況に対する不信感と孤独感の中での知的挑戦の物語としては、『神聖喜劇』を思い出すところもあるなぁ(状況への積極的抵抗ではないが)2015/04/28
nobito
0
本居宣長の息子・本居春庭に関する評伝。 「読み物は冒頭が大事」という事をよく聞きますが、この本でそれを痛感しました。 冒頭数ページ、ここを読んだだけでこの本の世界観に引き込まれ、その場の空気観まで肌で感じられるかのような感覚を覚えました。 今でも一番印象に残っているのはこの冒頭部分(冒頭以外に見所が無いという事ではなく、冒頭が特筆ものだという感じで受け取って下さい)。 森鴎外にもこういう歴史物を書いて欲しかったな、と思う今日この頃です。
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