内容説明
三島由紀夫、遠藤周作ら、同時代の文学者との交流の中から、苦悩と回心の彷徨を描く。
感想・レビュー
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uburoi
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1月20日といえばトランプ大統領復活就任の日だが、これは昭和44年のこと。劇作家の著者がカトリックの洗礼を受けて入信したという。妻の誕生日だったらしい。まだ10歳に満たない娘が二人いて祝福してくれた。そこにいたる記録でありその後のパレスチナ旅行のことなどあり、そもそもが20年後の平成元年に書き起こされた私小説めいた記録である。キリストの愛についての考察のはざま、自身(自信?)作「夜明けに消えた」の創作記録やら、ニューヨーク滞在やら読書の記録(三島、西行、アウグスティヌス等々)、おびただしい引用だったり。2025/01/06