感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
67
「玉石混淆」というが、この短編集は『トランプ奇譚』と比べると石ばかり。しかし、「干からびた犯罪」は『不思議の国のアリス』での「私(気狂い帽子屋)は三月と喧嘩した」という一文をモチーフにしたミステリー。『スリーピング・マーダー』や『さざなみ』のような「忘れ去った過去からの現在への揺らぎ」という作品に仕上がっていて個人的には好きです。後、「盲目の薔薇」での情交での喜悦が身体から溢れ出る場面を薔薇で表しているのが艶かしい。2017/04/01
瑠璃唐草
2
作品のできにかなりのバラツキが…2014/03/15
tama
2
図書館から借りたのだが、借りてから自分の本箱にあることに気付いた。ぼけたなー。そんなことで初読と同等。面白かったし好きな雰囲気だけど、どことなく「古めかしい」。話の設定もさることながら、どうも人物の話し方が古臭いようだ。2012/06/17
ダリア
2
名なしの森っていうタイトルが一番好き2009/04/20
やいゆえよ
1
中井英夫の描く現実の現実味のなさと、幻想のどこまでいっても泥臭さが、読んでいて心地よくはある。筋は特に言うことなし。アリスがモチーフの「干からびた犯罪」がいちばんおもしろかったかな。2025/04/06