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出版社内容情報
《内容》 著者からのメッセージ
味覚障害の原因は多岐に及んでいます。本書では,味覚障害の一般的な原因と治療法について解説し,次いで中耳手術中に鼓索神経が切断された後の味覚障害とその回復過程,鼓索神経再生について詳しく述べてあります。さらに,患者さんから出ると予想される質問とそれに対する答を,患者さんにも理解しやすい表現で記述しました。本書を,中耳手術を受ける患者さんのインフォームド・コンセントを得る際に役立てていただければ幸いです。また,鼓索神経損傷後に味覚障害で悩む患者さんにも読んでいただければと思います。
《目次》
■味覚障害の原因と診断,治療
原因と診断,治療/味覚障害の診断にあたってのポイント
■味覚の解剖と生理
味覚の解剖/味覚の生理/味覚障害の発生部位によって分類される味覚異常の原因
■味覚障害の判定に必要な事項-味覚検査-
自覚症状/味覚検査/味覚検査を行ううえでの注意点/味覚の中枢を同定する検査:PET,fMRI,脳磁図,脳波
■鼓索神経の解剖と機能
鼓索神経の走行経路/鼓索神経の機能/中間神経について
■中耳手術による鼓索神経損傷の分類と損傷後の自覚症状
鼓索神経に接触していない場合/鼓索神経に接触した場合/鼓索神経を切断した場合/神経損傷後の味覚障害(自覚症状)
■非接触であっても味覚障害は生じる
非接触例における味覚障害の統計/非接触であっても味覚障害が生じる原因/非接触で味覚障害が生じた症例の呈示
■鼓索神経接触による味覚障害
症例呈示/神経接触による自覚味覚障害の発生率と回復過程/神経接触後の電気味覚検査域値の回復過程
■鼓索神経切断後の味覚障害
症例呈示/神経切断による自覚的味覚障害の出現頻度と回復過程/神経切断後の電気味覚検査域値の回復過程/自覚的味覚障害と電気味覚検査域値の回復過程の比較/神経切断後の味覚障害に関する過去の臨床報告/鼓索神経切断後における味覚障害以外の症例
■鼓索神経切断後の味覚回復過程における電気味覚検査の問題点
鼓索神経切断後における電気味覚検査の域値分布/電気味覚検査結果とろ紙ディスク法検査結果の比較/電気味覚検査結果に信頼性がない原因/まとめ
■神経切断後の味覚回復を確認する際のろ紙ディスク法の重要性
症例の呈示/ろ紙ディスク法検査の重要性
■再生鼓索神経の術中所見と形態学的所見
再手術時の神経再生所見/再生神経の形態学的所見と味覚機能/神経再生率/再手術によって再生神経が発見された症例の電気味覚検査域値とその推移/鼓索神経再生に関する過去の報告/動物実験における鼓索神経再生に関する報告
■神経再建法とその成績
切断した神経の再建法/再生神経の術中所見/切断神経の断端間距離と自覚症状回復率および回復までの期間/切断神経の断端間距離と電気味覚検査域値回復率および回復までの期間/切断神経の断端間距離と神経再生率の関係/鼓索神経再生に関する将来展望
■味覚検査だけで鼓索神経の再生を味予測できるか?
味覚検査によって神経再生を予測する条件は何か?/味覚検査によって予測される鼓索神経再生率/鼓索神経の欠損範囲と味覚回復率の関係/まとめ
■両側の鼓索神経が切断された症例の味覚
症例の呈示/両側の鼓索神経が切断された症例の統計/両側の鼓索神経切断後における茸状乳頭の形態/両側神経切断後の味覚に関する他の報告/動物で両側鼓索神経を切断した実験報告/中耳手術後の味覚障害を最小限にするための対策
■鼓索神経切断後の茸状乳頭所見
検討方法/鼓索神経切断側では茸状乳頭の萎縮や消失が著明である/茸状乳頭の所見は必ずしも電気味覚検査結果とは一致しない/味覚回復例では茸状乳頭が再生しているか?/鼓索神経切断後における茸状乳頭の減少と再生に関する過去の報告
■術後トラブルを回避するために
術前に鼓索神経の損傷度を予想する/術前には必ず電気味覚検査を行っておく/術前にインフォームド・コンセントを行う/術中の注意点/味覚障害を訴える症例に対する術後の対応/術後トラブルを回避するために
■患者さんとの Q & A
Q1.味の種類は,甘い,酸っぱい,塩からい,苦い,の4種類だけでしょうか?/Q2.味はどのようにして感じているのでしょうか?/Q3.味を感じる場所はどこにあるのでしょうか?/他42項目
内容説明
味覚障害の原因は多岐に及んでいます。本書では、味覚障害の一般的な原因と治療法について解説し、次いで中耳手術中に鼓索神経が切断された後の味覚障害とその回復過程、鼓索神経再生について詳しく述べてあります。さらに、患者さんから出ると予想される質問とそれに対する答えを、患者さんにも理解しやすい表現で記述しました。
目次
味覚障害の原因と診断、治療
味覚の解剖と生理
味覚障害の判定に必要な事項―味覚検査
鼓索神経の解剖と機能
中耳手術による鼓索神経損傷の分類と損傷後の自覚症状
非接触であっても味覚障害は生じる
鼓索神経接触による味覚障害
鼓索神経切断後の味覚障害
鼓索神経切断後の味覚回復過程における電気味覚検査の問題点
神経切断後の味覚回復を確認する際のろ紙ディスク法の重要性
再生鼓索神経の術中の所見と形態学的所見
神経再建法とその成績
味覚検査だけで鼓索神経の再生を予測できるか?
両側の鼓索神経が切断された症例の味覚
鼓索神経切断後の茸状乳頭所見
術後トラブルを回避するために
患者さんとのQ&A
著者等紹介
斎藤武久[サイトウタケヒサ]
1953年(昭和28年)福井県生まれ。1978年岐阜大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科助手、福井医科大学耳鼻咽喉科助手、講師を経て、1991年に同助教授に就任。2003年10月から福井大学医学部耳鼻咽喉科助教授。現在に至る。主な研究テーマは、鼓索神経の再生に関する研究の他、耳毒性薬剤の作用機序の解明、聴力改善手術、耳鳴の治療などである
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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