出版社内容情報
《内容》 顎口腔外傷について,外傷受傷直後の全身管理を含めた初期治療から,矯正歯科による咬合状態の回復,最終的な補綴歯科による欠損した歯の修復までを一連の流れのなかで解説している成書は少ない。東京大学医学部附属病院顎口腔外科・歯科矯正歯科においては,救急部,集中治療部などの協力を得て顎口腔外傷に対するチーム医療を広く行えるよう口腔外科医,形成外科医,矯正歯科医,補綴歯科医などでチームを編成し,体制を整えている。本書は,現在東京大学医学部附属病院で実践している顎口腔外傷に対するチーム医療を基本として,顎口腔外傷の治療を行う医師,歯科医師,看護師,救急救命士,医学生および歯学生の方々を対象に,臨床の現場で参考としていただける内容をなるべく具体的に解説した。
《目次》
■おもな内容
◆顔面の解剖
顔面の骨/顔面の神経と筋肉/顔面の血管/口腔の軟組織/歯とその周辺組織
◆顎口腔外傷の原因と受傷部位
顎顔面外傷の特徴/顎顔面外傷の原因とよくみられる症状/受傷部位の分類とその主な原因
◆診査と診断
問診/視診・触診/歯科X線写真/頭部X線写真/CT画像と三次元CT/MRI/咬合模型と予測模型/顎運動機能検査/その他
◆顎口腔外傷の合併症と全身管理
合併症/外傷初療の原則/気道確保と呼吸管理/頭頸部損傷について/胸腔・腹腔・骨盤内臓器損傷について
◆顎口腔外傷後の口腔・栄養ケア
口腔ケア/栄養管理
◆軟部組織損傷
顎口腔領域の軟部組織損傷/分類/症状/診断/治療/後遺症
◆歯・歯周組織の損傷
破折/脱臼/歯槽骨骨折
◆顎関節脱臼
定義/分類/前方脱臼/前方脱臼以外の脱臼
◆下顎骨骨折
非観血的治療/観血的治療
◆上顎骨骨折
上顎骨骨折(顔面中1/3骨折)/上顎骨骨折の症状/上顎骨骨折の診断/上顎骨骨折の治療/症例
◆顎口腔外傷に合併する骨折
頬骨骨折/鼻骨骨折
◆顎口腔外傷後の歯科治療
歯の破折に対する処置/歯の欠損に対する処置
■読者対象:口腔外科,歯科,形成外科,言語聴覚士(および学生),救命救急,看護師,患者
目次
顔面の解剖
顎口腔外傷の原因と受傷部位
診査と診断
顎口腔外傷の合併症と全身管理
顎口腔外傷後の口腔・栄養ケア
軟部組織損傷
歯・歯周組織の損傷
顎関節脱臼
下顎骨骨折
顎口腔外傷に合併する骨折
顎口腔外傷後の歯科治療