出版社内容情報
《内容》 前著「傷の正しい治し方-創傷から褥瘡のラップ療法」に対していろいろなご意見をいただいた。そのなかに「実際にこの“消毒しない”治療を始めるためには具体的にどうしたらいいのか?」「褥瘡のラップ療法はわかった。当院でも始めたいのだが,こまかい注意点を教えて」といった質問があった。
そこで続編として,ご質問への回答,できるだけ細かい具体的なやり方ないしは合併症など都合の悪い点について,前著でまだまだ言い尽くせなかったことを書いていただいた。
《目次》
■おもな内容
●「創傷治療の3原則」を提唱した理由
「傷に消毒をしないこと」に踏み切れない理由/「水道水で洗浄すること」に踏み切れない理由/傷を乾かさないように覆うこと/ガーゼを使う場面/ガーゼで覆う心理
●実際の臨床の風景
とりあえず必要なもの/被覆材の保険請求について/顔面の擦過傷,浅い切り傷/自宅で滲み出し液が多かったら?/手や足,四肢の傷/切創/指の先の包丁による切創/患者さんへの説明とデジカメ撮影/翌日の創の観察/創洗浄に採尿カップを使うアイデア/自宅での処置/通院が減るからよくない!?/手術創/熱傷~2度以上/熱傷に対するラップ療法/熱傷に対するラップ療法の合併症とその対策/消毒をしない,乾かさない治療の傷を見て気づいたこと/消毒は痛い!/この治療で感染を生じた症例とその原因/その他の合併症と対策/この治療法に対する意見/難治性湿疹は難治性?
●ラップ療法のこまごました実際
ラップ療法に必要な物品/褥瘡も「傷」です/どんな褥瘡にも消毒してはいけない/創面をごしごしこすってはいけない/ラップ療法でほんとに浸軟するの?/ラップ療法でなぜ浸軟しないか/浸軟は悪者?/ラップ療法で感染が悪化する?/褥瘡は再発するもの,ラップで予防!/ポケットはどうするか?/ラップ療法の今と今後/重要!ラップ療法を導入する際の注意点と考え方
傷の正しい治し方 創傷から褥瘡のラップ療法 絶賛発売中!!
水原 章浩 著
褥瘡のみならず一般の創傷の治療に関しても旧態依然として過去の遺物のような治療がなされている場面が多く見られる。本書は著者が2年ほど前から種々の学会や研究会で発表してきた治療,取り組みに関してまとめたもので,この本の中には,褥瘡・創傷に関して必死に取り組んできた著者,看護スタッフの血と汗と涙が凝集されている。創傷治療の「3原則」を踏まえ,経済性にも優れている「ラップ療法」を紹介,わかりやすく解説した本書が医師,看護スタッフの一助になるものと確信する。御一読願いたい。
目次
1 「創傷治療の3原則」を提唱した理由(「傷に消毒をしないこと」に踏み切れない理由;「水道水で洗浄すること」に踏み切れない理由;傷を乾かさないように覆うこと ほか)
2 実際の臨床の風景(とりあえず必要なもの;被覆材の保険請求について;顔面の擦過傷、浅い切り傷 ほか)
3 ラップ療法のこまごました実際(ラップ療法に必要な物品;褥瘡も「傷」です;どんな褥瘡にも消毒してはいけない ほか)
著者等紹介
水原章浩[ミズハラアキヒロ]
1958年東京都に生まれる。1983年筑波大学医学専門学群卒業。同年筑波大学付属病院外科。1986年東京女子医科大学第二病院心臓血管外科。1988年北茨城市立総合病院外科。1990年自治医科大学大宮医療センター心臓血管外科助手。1996年顕正会蓮田病院循環器科部長。2001年三和会東鷲宮病院循環器・心臓血管科副院長。所属学会―日本外科学会認定医、日本胸部外科学会正会員認定指導医、日本心臓血管外科学会、日本臨床外科学会、日本循環器学会、日本脈管学会、日本褥瘡学会
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