出版社内容情報
《内容》 本書の目指すところは外科手術書にもにた内視鏡手術書であるが,基本手技の習熟に止まらず,内視鏡医にとって習得すべき事柄も増加している。また,治療適応症に対する厳格な選択,適切で十分なインフォームド・コンセント,内視鏡手技以外の治療選択肢とその得失,クリニカルパスの導入,デイサージャリーの導入,被験者の人権確保などアップデートな課題もある。内視鏡治療は一人の内視鏡医による独善的な判断によるのではなく,術前,術後ケアを含めたチーム医療であることが望ましい。今回の改訂はこれらの点を充実することに配慮し,腹腔鏡下手術に関する事項は省略した。基本手技の習得に関してはもち論のこと,現状における常識と先端的な事項も含めて知識が得られるように,各項目ごとにエキスパートの方々に執筆をお願いした。
消化器内視鏡検査や治療に関する医療事故は多く,心臓カテーテル関連の偶発症,合併症とともに双璧である。リスクを伴う手技にはその防止策と術後管理とケアを徹底する必要がある。本書は医療事故の予防にも役立つ。御一読願いたい。
《目次》
I.治療内視鏡の心構えとイン
フォームド・コンセント
II.粘膜切除
1.食 道
A.幕内法
B.透明キャップ法
C.ダブルチャンネル法
2.胃
A.食塩水注入法
B.透明プラスチックキャップ法
C.HSE局注法
D.ITナイフ法
3.大腸癌
A.食塩水注入法
B.キャップ法
III.食道胃静脈瘤の内視鏡治療
A.結紮術
B.結紮と硬化の併用療法
C.ヒストアクリル法を用いた大きな
胃孤立性静脈瘤の内視鏡的治療
IV.止 血
A.初期治療と止血法の選択
B.ヒータープローブ法
C.クリップ法
D.局注療法
E.アルゴンプラズマ凝固療法
V.ポリペクトミー
1.胃
2.大 腸
3.外来でできるポリペクトミー
A.胃
B.大 腸
VI.パピロトミー
A.基本手技
B.インフンディブロトミー
C.ガイドワイヤー法
D.バルーン拡張術
E.ランデブー法
VII.膵胆管ドレナージ
1.胆管ドレナージ
A.急性胆管炎のドレナージ
B.悪性胆道狭窄のドレナージ
2.膵管ドレナージ
A.基本手技
VIII.内視鏡的胃瘻造設術
A.基本手技
目次
1 治療内視鏡の心構えとインフォームド・コンセント
2 粘膜切除
3 食道胃静脈瘤の内視鏡治療
4 止血
5 ポリペクトミー
6 パピロトミー
7 膵胆管ドレナージ
8 内視鏡的胃瘻造設術
著者等紹介
藤田力也[フジタリキヤ]
(財)癌研究会附属病院内視鏡部部長
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