内容説明
デミウルゴスは「ティマイオス」においては造物主、グノーシス主義においては神の他者、フィチーノにおいては芸術家、フリーメーソンでは大宇宙の建築家、ニーチェにおいてはツァラトゥストラと姿を変えて語られてきた。そして今日ではテクノクラートのなかにエイリアンのように寄生しているようにみうけられる。自らが産出した『建築』を、その出自と振舞いを確認するために召換されたにもかかわらず、ときに、デミウルゴスは『建築』を扼殺しようと試みもする。
目次
第1部 造物主義
第2部 形象論
第3部 ふたつの展覧会への手紙