出版社内容情報
都市計画やまちづくりといったものが歴史とどのような関係を持っているのか、あるいは持ち得るのかを明らかにしようとする論考。
「まちづくりと歴史」というと、町並み保存に向けた議論ととらえられがちだが、本書は保存に関する
議論も含みながら、それだけでなく、地域の歴史に関わる幅広い計画的行為の可能性を追求する論考集
となっている。
内容説明
伝統的建築を保存するだけでなく、歴史的な環境をまちづくりに活かすために、そのもつ意味を問いなおす論考集!
目次
序章 歴史的な環境の計画論再考(都市と歴史との関わりを問う今日的理由;歴史的環境概念の再確認 ほか)
1章 震災復興の時間と計画・奥松島にて(混乱の時間に見えてきたもの;東松島市の高台都市づくり ほか)
2章 カタストロフの景観を生きる(復興による生活環境の変化の問題と理論的枠組み;語られる「失われた景観」 ほか)
3章 銀座を語る「場」と語られる銀座のイメージ形成史(モダン都市文化の中心地・銀座におけるまちづくり主体;建築的観点から紡がれる銀座の都市形成史 ほか)
4章 理想的田園居住を求める城南住宅組合の歴史とまちづくり(城南住宅組合の90年の住環境保全活動;組合活動の歴史的転換点を探して ほか)
著者等紹介
黒石いずみ[クロイシイズミ]
1953年生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修了、ペンシルバニア大学GSFA Ph.D.青山学院大学総合文化政策学部教授。専門は都市建築史と理論・デザイン史・生活学
小林敬一[コバヤシケイイチ]
1958年生まれ。東京大学工学部都市工学科卒業。工学博士。東京大学工学部助手などを経て東北芸術工科大学教授。専門は都市計画・都市デザイン
中島伸[ナカジマシン]
1980年生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。練馬まちづくりセンター専門研究員、東京大学大学院工学系研究科助教を経て東京都市大学都市生活学部講師。専門は都市計画史・都市デザイン・公民学連携のまちづくり
宮下貴裕[ミヤシタタカヒロ]
1990年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業、同大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了、東京大学大学院工学系研究科博士課程修了。博士(工学)。東京大学大学院工学系研究科特任研究員。専門は都市計画・都市デザイン。「2014都市・まちづくりコンクール」審査員特別賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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