内容説明
日本初の洋風公園として明治三六年に開園した“日比谷公園”。百有余年の足跡に東京の生活文化の変遷を見る。文明開化の象徴となった三つの“洋”、戦時下の極限的公園利用、“アベック公園”時代。市民生活の大舞台でありつづけた百年公園の歴史はこれからの公共空間利用のあり方を考えるための示唆に満ちている。
目次
“西洋”の受容
本多静六の設計術
三つの洋と憧憬の世界
“生き物文化”公園
波瀾万丈伝1―震災と戦争
波瀾万丈伝2―国民広場
末田ますの“ネーチュアスタディ”
イベント・オリエンテッド
空間と利用の多様性
歴史的公園をめざせ
井下清と公園経営
パークマネジメントのこれから
著者等紹介
進士五十八[シンジイソヤ]
造園学者、東京農業大学名誉教授、東京農業大学前学長、日本学術会議会員、NPO法人美し国づくり協会理事長。1944年生まれ。日本造園学会長や日本都市計画学会長、日本生活学会長、国・自治体の環境・景観・緑系審議会長などを歴任。日本庭園にはじまり、緑のまちづくりから自然環境の保全活用計画、農の風景、景観施策まで広範にランドスケープを研究。多くの著作を通して美しい国づくりに寄与している。農学博士。日本造園学会賞(1989年)、日本農学賞、読売農学賞(2006年)など受賞多数。2007年には紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2022/09/04
メルセ・ひすい
2
15 百年公園とは…西欧の猿真似公園、文明開化公園?戦中は死体仮埋葬場。バブル景気=米国日本州公園。わけもわからずアメリカ式?実はアメリカ低階層のマタマタ猿真似゛アベックの野合公園゛上流階層はそんなことしませんよっっっ 日本初の洋風公園として明治36年に開園した日比谷公園。その歴史から、東京の生活文化の変遷をたどるとともに、これからの公共空間利用のあり方を示唆する。2011/07/07
Koki Miyachi
0
日比谷公園のお勉強。現在の日比谷公園は本多静六の設計だが、その前に辰野金吾案があったらしい。図面を見るとかなり投げやりな感じの案で苦笑してしまったが。。。日比谷公園が日本の公園の中で、歴史も内容も最高峰ということは疑いようがない。この本は生真面目な良著だとは思うが、余りに学者っぽさが強過ぎる。つまりどうでもいい記述が多すぎる。もう少し楽しんで読めると良いのだが。そんな訳で日比谷公園を知りたい向きには、吉田修一の「パーク・ライフ」をオススメする次第だ。2012/11/21
阿部
0
造園学の第一人者が紐解く日比谷公園の100年史。 何が期待されていたのか、何が起きたのかに加え、著者オリジナルの公園を文化として見る視点が繰り返し書かれている。 東京都の都市計画、緑地計画の時点でも日比谷公園はさまざまな切り口を与えてくれる。2020/03/09
ryoma
0
日比谷公園に歴史あり!2018/11/22