出版社内容情報
生涯をかけて「スタイル」に回収されない「空間建築」を企図しつづけたシンドラー建築の魅力に迫る。
本書は1999年に小社より刊行された『ルドルフ・シンドラー カリフォルニアのモダンリビング』の改訳新版です。
「シンドラーは負け犬である。負け続けた建築家である。しかしその負け方のなかに僕は魅力を感じ、そして大きな可能性を感じるのである。……しかし、本当のところ、勝負はまだ終わっていないのである。……シンドラーの非形式性のなかに、われわれは多くのヒント――次なる建築を拓くための多くのヒントを見出すことができるのである。」――隈 研吾(序文より)
内容説明
批判的地域主義の先駆。ロサンゼルスを中心に活動したシンドラーは、生涯をかけてスタイルに回収されない空間建築を企図しつづけた。今日ではデザインの近代運動の中心人物のひとりとみなされるシンドラーの評伝。
目次
第1章 新旧の世界
第2章 アメリカでの修業
第3章 ライトへの師事
第4章 機会―一九二〇年代のカリフォルニア
第5章 理論の実践
第6章 スタイルの創造
第7章 シンドラーの「デ・ステイル」
第8章 恐慌―新たな施主
第9章 リビング・スペース
第10章 モダン対モデルヌ
第11章 ビジネス・コミッション―商業施設と集合住宅
第12章 木の使用
第13章 最終期のシンドラー
終章 シンドラーの位置
付録
資料
著者等紹介
ゲバード,デヴィッド・スタンレイ[ゲバード,デヴィッドスタンレイ] [Gebhard,David Stanley]
1927年生まれ。1958年ミネソタ大学卒業、芸術学および建築史の学位を取得。その後、ニューメキシコ大学教授、ロズウェル美術館アートセンターのディレクターを務める。1961年からカリフォルニア大学サンタ・バーバラ校美術学部助教授を経て同教授、大学美術館のディレクターを兼務し、1963年には建築図面コレクションを創設。ロサンゼルス近代建築史を中心に五〇冊を超える書籍・展覧会のカタログを執筆するとともに、論文も多数に及び、ロサンゼルス近代建築史の第一人者のみならずアメリカ建築史界の重鎮となる。一九九六年逝去
末包伸吾[スエカネシンゴ]
1963年大阪府生まれ。2014年より神戸大学大学院工学研究科建築学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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