出版社内容情報
宮城 俊作[ミヤギ シュンサク]
著・文・その他
内容説明
「庭」と「風景」の「間=あいだ」にランドスケープデザインがあると仮定し、両者の持つ意味や関係性を考察する。そこには同時にランドスケープデザインの本質を探るために、著者が自問自答する思考のプロセスが見え隠れしている。
目次
序章 庭と風景のあいだ
第1章 職能の輪郭
第2章 ランドスケープと建築
第3章 意匠のパラダイムシフト
第4章 アーバンネイチャー
第5章 歴史都市のランドスケープヴィジョン
第6章 レジリエンスとランドスケープ
第7章 サスティナビリティの表象
終章 補助線のデザイン
著者等紹介
宮城俊作[ミヤギシュンサク]
ランドスケープアーキテクト、アーバンデザイナー。東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻教授、博士(農学)。1957年京都府宇治市生まれ。京都大学大学院博士前期課程修了、ハーバード大学デザイン学部大学院修了。千葉大学緑地・環境学科助教授、奈良女子大学大学院住環境学専攻教授を経て現職、1992年より設計組織PLACEMEDIAパートナー。主な受賞、日本造園学会賞(研究論文部門、設計作品部門、技術部門)、日本建築学会賞(設計・栗生明氏と共同受賞)、土木学会デザイン賞、BCS賞(2001年、2020年、2021年)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
近代は自然を人間から切り離すことで風景を発見し、現代は人間も含めた生態を発見した。が、生態の中心にはまだ人間がいる。本書は、一次自然としての自然そのもの、、ニ次自然としての都市に組み込まれた公園と異なる自然の動態的プロセスを含んだ三次自然として庭に注目する。庭は土から始まる植生の場であり、その遷移とともにあるような人間と建築のありようを要求する。従来の建築にある人間的スケールを伸び縮みさせる場として庭を捉えると、現在抽象的な語として地域性、多様性、持続可能性、レジリエンス、物語性なる概念は具体性を帯びる。2025/08/13
しゅう
1
ランドスケープアーキテクトは、基盤となる土地とその中に固有の意味を伴い発現する場所の「間」に広がる無限の領域を横断しながら関係を結ぶ職能である。 その意味で、プランニングとデザインは一人格のもとで行われるべきであるとの主張にはとても共感。 また緑化を断面的に捉え、緑の環境を成り立たせる地盤や都市、制度にまで話を展開し、今後の都市インフラの更新に重要な観点を提示。 グリーンインフラについて、環境資源から環境資産への価値転換において管理運営も視野に、地域での多様な関係者との協働に言及しているのも示唆的。2023/01/17
Kubota Takahiro
1
ランドスケープデザインを仕事にする上で最近いろんなことに悩んでいたけど、このタイミングでこの本を読めて自分の中で少し整理ができた気がする。 とても勉強になるし、読みやすい本だった。2022/09/24
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