内容説明
本書は、ギリシャ・ローマ以来の建築史の中からアーバン・デザインに重要な功績を残した15人を取り上げ、ダイアグラムの概念を使って、通史的に表れ方を考察する。都市デザインに関心をもつ学生・一般の方へのよき入門書。
目次
序 ダイアグラムとして描かれた都市
1 ペリクレス
2 カエサル
3 ブルネレスキ
4 シクストゥス五世
5 ルイ一四世
6 オースマン
7 ハワード
8 ガルニエ
9 ル・コルビュジエ
10 ロックフェラー・ジュニア
11 リンチ
12 ヴェンチューリ
13 アレグザンダー
14 ロウ
15 チュミ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
1970-80年代にドゥルーズ/ガタリによって多様性の表現の導入として多用されたダイアグラム概念は90年代ポストモダン建築の設計において理論的検討がなされた。1996年に刊行される本書は、空間構成における関係の網の目として都市デザインを捉え、紀元前5世紀のペリクレスから都市計画と設計が分離するオスマン、さらに機能的デザインのモダニズム建築とその批判であるポストモダン建築へという歴史上の線的な説明を15名を例に、環境や制度、使用者側の都市の行動等の変容を図示するダイアグラムと共に、動く関係図として素描する。2025/08/27
ほーらん
1
都市が歩んできた歴史を15人の都市デザイナーの考えとともに紹介している。ローマという都市に軸線を生んだシクルトゥス5世、自然までも建築の一部として支配しようとしたルイ14世、軸をピクチャレスクなものから機能的なものへ変化させたオースマン。 その他にも近現代の有名都市デザイナーがどの様な考えのもと、前の時代に対してどの様に批判的で新しい都市を思い描いたのかがざっくりと紹介されている。 機能化が推し進められてきた現代において、ヴォイドを設けたり、調和・コラージュを提唱したり、都市空間の役割を考えさせられる。2021/05/28
TAKAMI
1
歴史上の都市デザインの重要人物15人を取り上げてコンパクトに紹介していて読みやすい。そしてその上で「ダイアグラムで考える」というアプローチがとてもわかりやすい。ここから興味のある時代を掘り下げていきましょう。もっとチュミについて学びたい。2015/07/13
TTM
0
都市計画の有名どころを浅く網羅した本。手始めには良いものだった。
hobby no book
0
都市デザインの時代的な特徴などを15人の人物を軸に紹介している。全体的にコンパクトにまとめつつも、興味を引かれる部分が多くて、また図版も個人的には想像力を刺激されるものが多く、楽しんで読むことができた。取り上げられている人物もわりと著名で、それぞれの著作やら関連書籍も比較的参照しやすそうなので、関心を持った部分から手をつけていきたい。2013/09/12




