内容説明
モダン・ムーブメントが置き去にした要素がいまだ活きづいている20世紀のイタリアの巨匠建築家カルロ・スカルパの創作活動の全貌を紹介。彼の建築哲学や思想を説き明かし、現代建築史上での位置づけを明確にする。
目次
孤立の20年
黄金時代
インテリアに向けた活動
70年代
カルロ・スカルパ年譜
カルロ・スカルパ作品リスト
カルロ・スカルパに関する参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
スカルパは1906年にヴェネチアで生まれ、1978年滞在中の仙台で階段を踏み外して死去し、自ら設計したブリオン家墓地の隅に眠るという。F・Lライトを崇敬したというこの建築家はデザインにも足跡を残したが、最も多く携わった仕事は修復や改築である。が、代表的なカステルヴェッキオ美術館やヴェローナ銀行増改築はリノベーションに創造的という形容句が付く。素材を生かす古い工法を復興させる一方で現代的な再生を施すその温故知新とも言うべき職人的技芸と芸術家的発想を、本書は多くの図版と短評を時系列に並べて評伝風にまとめた。2025/09/10
ステパン
0
知らなかった奇才。2013/09/05