感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
本書表題には、古代ローマを基準したアカデミーの古典主義的建築と国家資本主義が混迷化させた住宅政策への批判が打ち出されている。西洋ヒューマニズム思想を建築に導入する著者は本書で、コンクリートとガラスを主な材料とした「新しい建築の5つの要点」(ピロティ、屋上庭園、自由な平面、自由な立面、水平連続窓)を持つ「精神のすみかの具象化」としての家を提唱する。このような柱と床スラブから成るシンプルな「ドミノ・システム」による住宅は、高層ビルと緑地を組み合わせて機能的なネットワークを作る都市計画へと広がる(1942刊)。2025/06/15




