感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
近代都市計画を表す語が表題の本書は、著者が住宅を「住むための機械」とし、建築を「秩序づけるもの」と捉えた上で、オスマンのパリ計画やマンハッタンの摩天楼に見られる「前機械主義」と異なる人間中心の美的均衡(モデュロール)を単位としながら機能主義との両立を目指した「セントロ・ソユーズ」や「ヴォアサン」計画の構想を収める。その都市計画には、人間の均質化と建築の大量生産主義が前景化され、第二次大戦時にナチスの傀儡ヴィシー政権についた姿勢共々後世に批判されるが、建築と都市に機能性と快適さの概念を組み込んだ点は重要だ。2025/06/03
えこーづ
4
「建築は住むための機械」といったコルビジェが、都市を機械として定義付けしていく。2014/06/04
RS
0
建築をめざしての次の書籍であり、十字形摩天楼と空き地の採用により、当時の都市の人口過密、交通停滞などの課題を克服する具体的な都市のモデルを提案している(300万人の現代都市、ヴォワザン計画)。一連の議論は人口、交通統計から導き出され、特に交通動線は6つに分類されて、それぞれ別階で処理されるなど、交通量の急激な増加が危機的に意識されている。都市整備の過程での経済的な視点や、蜂窩状住居の提案など、田園都市が意識されている点もあるが、純粋幾何学への教条的な志向など、個人的な美学が垣間見える主張も印象的である。2016/01/10
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