感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
7
1957年にハーバード・リード『インダストリアル・デザイン』を邦訳した著者は、その啓蒙的姿勢を取り入れてイギリスの産業革命からアメリカのインダストリアル・デザインまでを本書で通史的にまとめた(1965刊)。日本のデザインの英語的発想を意識する著者は、ヨーロッパでは歴史からの離脱(de-)、アメリカではヨーロッパ的空間からの離脱(de-)というように、各国の文脈から新奇さを引き出す運動としてデザイン(de-sign)を捉える。なお当時の著者は東京五輪(1964)と大阪万博(1970)のロゴ選考の中心にいた。2025/08/29
doji
1
デザインの歴史の最初期についてのディテールにはあらたな発見の連続だったのだけれど、特にアメリカのデザインについては目から鱗というか、「形態は機能に従う」で知られるサリヴァンらのアメリカのデザインが、歴史との相対関係で考えざるを得ないヨーロッパに対して、新興国としてのラディカルさゆえであり、ヨーロッパによって逆に発見されたかたちだという事実は知らなかったしおもしろいなと思った。すこしそこにフェミニズムの影響も示唆されていて、50年代アメリカが生んだ中流との関係など、もっとそのあたり知りたいなと思う。2021/12/04
カモノハシ
0
主に欧米の近現代デザイン史を解説している一冊。専門用語も少なく、分かりやすくコンパクトなデザイン史。2011/12/22
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- 洋書
- They