出版社内容情報
偶然に任されたものはなにひとつない――、村落形態への洞察から導き出された警句には、山に暮らす人々の環境への思慮深さが窺われる。北イタリア・ピエモンテ州から美しい写真とともに届いた建設と生存の教え43篇。
内容説明
北イタリア・ピエモンテ州から美しい写真とともに届けられた建設と生存の教え43篇。今の都市生活者にはおよそ想像もつかないような多様で洗練された生存の技術と調整機能がそこには働いていた。そうした知と技術の事例を数多並べながら、緩やかなヴァリエーションを奏でていく。
目次
1 テリトリーと村落(山は繋がっていた;重力を活かす ほか)
2 住居と建築技法(生活の場にして生産活動の道具としての家;地域が生む住居の空間構成 ほか)
3 エネルギーと農業(自給自足のための地域的基盤;住居、土地、エネルギー(食糧、燃料) ほか)
4 そして今日(物語と地図―場所を理解するふたつの方法;押し入ってきたインフラ網 ほか)
著者等紹介
ボッコ,アンドレア[ボッコ,アンドレア] [Bocco,Andrea]
建築家、トリノ工科大学建築学科建築技術専攻准教授。1966年生まれ。建築家ではあるが、むしろ社会運動家、そして批評家として活躍する。大学院生だった1994年より、地域生活の再生に関わる問題に取り組み、トリノのポルタ・ヌオーヴァ駅に隣接し、大量の外国人移民の流入のために危機的状況を招いたサン・サルヴァリオ地区に「サン・サルヴァリオ地区発展事務所」を創設し、長年ディレクターを務めた。幅広い執筆活動の主題は、バーナード・ルドフスキー、施行技術、とくに自然素材を使ったローテク技術の分析、建築におけるサステイナビリティ、山村再生など
カヴァリア,ジャンフランコ[カヴァリア,ジャンフランコ] [Cavagli`a,Gianfranco]
建築家、トリノ工科大学建築学科建築技術専攻教授。1945年生まれ。プレハブの研究、建築の産業化、発展途上国における住宅の問題等の研究に携わったほか、建築の用語と写真を結びつけ、建築的遺産およびそれに関わる言語学的遺産の保存を司る検索エンジン「ArchiWordNet」をトレント研究所と共同で開発している。建築家として数々の住宅作品のほか、トリノ市の依頼による多数の都市計画的プロジェクトや、1972年以降約30年間に渡り、デザイン、建築、展覧会の会場構成など多数のプロジェクトにおいてアキッレ・カスティリオーニと協働した業績も著名である
多木陽介[タキヨウスケ]
演出家、アーティスト、批評家。1962年生まれ。1988年に渡伊、現在ローマ在住。演劇活動や写真を中心にした展覧会を各地で催す経験を経て、現在は多様な次元の環境(自然環境、社会環境、個人の精神環境)においてエコロジーを進める人々を扱った研究を展開。芸術活動、文化的主題の展覧会のキュレーションおよびデザイン、講演、そして批評と多様な方法で、生命をすべての中心においた人間の活動の哲学を探究する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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