内容説明
アール・デコ建築の世界的傑作とされる朝香宮邸。日仏の至高の技が融合したガラスや鉄の工芸、石の博物館のように多彩な大理石など、建物まるごとが超一級の美術品。その技法を大解剖するオフィシャルガイド。東京都庭園美術館リニューアルオープン記念出版。
目次
1章 朝香宮邸が伝えるもの―アール・デコの美と技法
2章 フランスのアール・デコ―匠たちの日仏コラボレーション(正面玄関;大広間;次室;大客室;大食堂;小客室;書斎;殿下居間)
3章 日本のアール・デコ―伝統と革新 匠たちの挑戦(石材;タイル;漆喰・石膏;木材;硝子;装飾金物;経師;家具)
4章 出自としての『関係費書類』と『工事録』を読み解く(解説 資材にみる建築材料と技術の粋;付表 資料でたどる工程と関係者の実像)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カンナ
4
夢が叶うなら、この建物で、寝起きをし、朝御飯を食べ、レコードをかけつつ、時おり外を眺めたり室内の装飾を見つめながら、読書に没頭し、明かりを点した部屋で家族と夕食をする一日を過ごしてみたい。2015/02/28
Koki Miyachi
2
朝香宮邸の建築と美に対して、実に丁寧な編纂がされた一冊。東京都庭園美術館として、ほぼオリジナルのままの建築を体験できるのは奇跡に近いことなのだと再認識。2020/10/29
さえ
2
何度も訪れている庭園美術館だけれど、この本を読んで改めて好きになった。 照明やガラスレリーフ等のそれぞれの作者を知ることができ、次回から室内装飾に繋がりを感じながら鑑賞できることが嬉しい。 照明の写真は実際に鑑賞したのでは分からない細部まで見ることができて、有難い。2018/08/12
萩月すめら
0
図だけでもなく説明だけでも無い、学芸員と実際に見て廻ってゐる様な感覚で読める本だった。これから改装で今すぐ見直しに行けないのが悔しい。しかし、営業中には見られない部分まで余す所無く見られるのは有難い。国内に数少ない良好な状態で現存するアールデコ建築の本として非常に良い資料であるので、誰にでも勧められる。一つだけ不満足なのは、見るべき所でない裏方の記載があまり無いのが残念。話は逸れるが、山邑邸も改装閉館であるし心斎橋大丸は破壊されるし、今日本アールデコ建築は閉館ラッシュでも起こってゐるのだらうか。2017/04/20
Y
0
○2019/03/30