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反建築―大規模開発と建築家

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  • サイズ B6判/ページ数 179p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784306045606
  • NDC分類 518.8
  • Cコード C3052

内容説明

マスメディアを通じて建築家の仕事は社会一般に広く知られるようになった。欧米では著名な建築家が大規模な再開発計画に起用される実例が増えている。しかし、建築家はかたちづくりに執心しているにすぎないのではないかと計画手法を疑問視する声もある。建築家主導の計画によって都市環境は改善されるのか、本書はこの疑問を出発点に、ヨーロッパの郊外を中心とした大規模開発の事例を再考するものである。レンゾ・ピアノのブレーンであり、現場での見聞やコンペの審査経験も豊富な著者が、盲目的な建築家志向を問い直し、建物が社会に及ぼす影響の重要性を説く。

目次

第1章 なぜ私は建築家にならなかったのか
第2章 ティラーナ―コンペの審査員として感じたこと
第3章 哀しき郊外―パリ郊外の高層住宅政策と現在の移民問題
第4章 カタルーニャ―バルセロナ郊外の再開発計画
第5章 白く塗りつぶす―ニューヨーク・ハーレム地区の再開発とコロンビア大学の例
第6章 イタリアンクール―パレルモとミラノのイメージ広告都市
第7章 都市に住む喜びを考え直す―新しい建築家の役割

著者等紹介

チェクラ,フランコ・ラ[チェクラ,フランコラ][Cecla,Franco La]
バークレー、ヴェネツィア、ミラノ、バルセロナ、パリの大学で文化人類学を教えた経歴をもつ。レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップおよび同バルセロナ事務所顧問を務め、建築物の社会的影響を評価する組織A.S.I.A(Architecture Social Impact Assessment)を創設。現在は、地震後のラクイラ市再建の仕事に携わる。製作したドキュメンタリー映画『別の海で』は、サンフランシスコ・オーシャン・フィルム・フェスティバルで賞を受賞している

石橋典子[イシバシノリコ]
イタリア語翻訳、通訳。1961年宝塚市生まれ。東京大学薬学部・文学部イタリア文学科卒業。ミラノ在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うぉ

6
建築の商業的性質との付き合いは非常に難しい。奇抜なデザインは初動のウケは良いかもしれないが、それ以上の発展性が見込めない。スターアーキテクトによる現状の体制は非生産的とも言えるのだ。建築学生なら一度は考えるであろうこの問題をこの本は明文化してくれる。2018/09/16

鵐窟庵

4
都市は都市の夢を見るか?ロンドンの20年後にニューヨークの20年後があり、さらにその20年後に東京がある。都市で起こっている巨大開発は再開発や都市再生など様々な名目で行われるも、その根底にあるのは不動産と金融の経済原理である。そこへ乗ることのできる建築家がArchstarアーキスターと呼ばれ、現状肯定のまま表層的な建築物を作っている。しかしその建築は一部階級にしか享受され得ない、特権的建築であり、社会的都市的問題を解決するものではない。本書はそうしたニューヨークの都市問題を建築家の無自覚さから批判する。2020/09/04

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