内容説明
駅のホームにある上家の構造物の多くは、古レールの再利用によって造られている。実例が残存していて、多くの人の目に触れているにも関わらず、意識されることがなく、記録も極めて少ない。レールとして数十年、上家になってからさらに数十年、レールの製造刻印から100年以上経ったものも多い。この存在に興味をもってから約30年、写真を撮り始めてから約10年、デザイナーとは呼ばれなかった人々のデザイン行為を発掘し、近代化遺産としての記録を残した。
目次
上家の起源、レールの経歴
古レール造の草創期
古レールの構成
ディテール
デザインの痕跡
施工の現場
再利用の価値
所在と衰退
調査の方法
リスト1(片流れ;山型1本脚;山型2本脚;谷型1本脚;谷型2本脚;曲面2本脚;W型2本脚;横断型)
リスト2(駅舎側上家;古レールの駅舎;古レールの跨線橋;古レールの人道橋;道路橋、信号扱所;新幹線用施設;駅名標、給水塔、架線柱、車止め)
著者等紹介
岸本章[キシモトアキラ]
多摩美術大学環境デザイン学科教授。建築家。岸本章設計所主宰。1956年東京都生まれ。1979年多摩美術大学美術学部建築科卒業。1982年東京藝術大学美術学部大学院修了。1982年~85年山下和正建築研究所。1986年~岸本章設計所。1988年~多摩美術大学。日本民俗建築学会理事、日本建築学会会員、道具学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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