内容説明
本書が提起しているのは、「ホワイト・キューブ」という言葉に集約されるようなモダニズム的なディスプレイの概念、そのための固定的な枠組みとしての美術館デザインといったものを超えて、現代の文化を織りなしている複合的な知の錯綜の中に、「美術館」と呼び慣わされてきたこの装置を乗り出させてゆこうという、ということである。
目次
第1部 美術館は生まれ変わる(旅への誘い―ベルリンの新現代美術館;情報と文化の工場の20年;大ルーブル計画―200年後の大改造;「コンテナー・コンテンツ」問題)
第2部 新しい展示空間(天の窓―スカイライトという問題構制;モノの美術館から空間の美術館へ;ミュージアムとその場への参加;パーマネントインスタレーション)
第3部 美術館都市と情報美術館(都市に息吹を吹き込む美術館;複合された美術館空間;21世紀を目指す人文科学の理想郷;混在による解放のための工場;コネクティヴ・プロセスとして―ネット上の美術館;21世紀の美術館に向けて)
著者等紹介
松岡智子[マツオカトモコ]
1983年東京大学文学部美術史学科卒業。1983-86年(財)東京富士美術館学芸員。1986年-90年エコール・ド・ルーブルでミュゼオロジー専攻。東京大学大学院人文科学研究科博士課程(専攻:西洋美術史)を経て、現在、倉敷芸術科学大学芸術学部専任講師。訳書にダニエル・ジロディ著『美術館とは何か』(鹿島出版会)
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