内容説明
本書は著者の小論のうち主要なものを20編ばかり集めたもので、まず、彼の建築論の基礎論を展開したのち、ルネッサンス・バロックから近代建築、ルイス・カーン、ポルトゲージ、さらには、ポストモダンの建築家たちとその作品に至るまで、幅広い建築を、現象学を根底において場所(空間)とその意味という視点から理論的に論じたものである。
目次
1 理論(建築の意味;場所の概念;ハイデッガーの建築的思惟)
2 歴史(アルベルティの最後の志向;ボッロミーニとボヘミアのバロック;グアリーニのあとの建築の空間;ベルナルド・ヴィットーネの宗教作品における有心化と伸展;ヨーロッパの木造の建物)
近代(ベーレンス邸;シュレーダー邸;トゥーゲントハット邸;バウハウス)
ポストモダン(真正の建築をめざして;ルイス・カーンのメッセージ;パオロ・ポルトゲージのヴィジョン;リカルド・ボフィルの場所;ヨーン・ウッツォンの大地と天空;カルロ・スカルパの遺言;形象的建築への道にあって)