出版社内容情報
動物や妖怪、鬼、神々などと人間が夫婦になる物語「異類婚姻譚」。
昔話・伝承として語り継がれるほか、現代のエンタメでも頻繁に題材とされる人気のテーマとなっていますが、なぜ人は異質な存在との物語に惹かれるのでしょうか?
本書ではそんな疑問からスタートし、日本と世界の昔話・伝承から現代の映画や小説まで幅広い事例を挙げながら深掘りします。
「別れの美学」など定型化されたパターンやそのバリエーション、異類女房と異類聟の場合の違い、ルッキズム=見た目の問題とのかかわり、異類の間に生まれた子どもはどうなるのかなどのトピックごとに、具体的な事例を挙げながら解説。
さらに、悲劇に終わりがちな傾向を乗り越えてハッピーエンドを目指そうとする近年の創作における動きも取り上げます。
“異なるもの”と結びつくことはできるのか。
そんな普遍的な問いに向き合い、架空の世界ではなく現実の私たちのあり方を考えるヒントにもなる一冊です。
【目次】
はじめに
第1章 異類女房譚と異類聟譚―その類型と構造―
第2章 異類聟譚における女性の役割
第3章 異類への愛、異類からの愛―人魚をめぐって―
第4章 異類聟譚におけるルッキズム―「美女と野獣」を中心に―
第5章 異類女房譚における「別れの構造」と「別れない構造」
第6章 「別れの美学」におけるジェンダー問題
第7章 魔性の女との恋愛・婚姻
第8章 異類の夫婦の間に生まれた子ども
第9章 異類・異形の肯定に向けて―ゆるやかな共生は可能か―
おわりに



