出版社内容情報
半沢幹一[ハンザワ カンイチ]
著・文・その他
内容説明
和歌は比喩か否か?この問は、和歌とは何か、比喩とは何かをあらためて問い直すものである。和歌はすべて比喩であるという答えも、和歌には比喩が乏しいという答えも、それぞれの定義如何であり、その表現のさまざまなありようからは、どちらも適切とは言いがたい。和歌独自の技法とされてきた序詞や見立てあるいは歌語についても、逆に和歌では敬遠されたという擬人法も、比喩との関係を抜きには考えられない。本著が愚直に試みたのは、万葉集と古今集を中心に据えて、和歌と比喩がどのように切り結んだかを、「歌喩」という観点から、その表現史において辿ることである。
目次
第1章 万葉歌喩表現(直喩表現;擬人表現;序詞表現)
第2章 古今歌喩表現(仮名序の歌喩観;直喩表現;擬人表現 ほか)
第3章 歌喩語表現史(「よどむ」喩;「火」喩;「宿」喩 ほか)
付章 上代散文比喩表現
著者等紹介
半沢幹一[ハンザワカンイチ]
1954年、岩手県生まれ。東北大学大学院文学研究科終了。博士(文学)。専門は日本語表現学。共立女子大学文芸学部教授。表現学会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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