出版社内容情報
奈良大和を愛し、古寺巡礼の歌を詠う。会津八一
1881年(明治14)新潟市生。中学校在学中に俳句を始め『ほとゝぎす』に投句。早稲田大学で英文学を専攻し、坪内逍遙らに学ぶ。1908年(明治41)のはじめての奈良旅行以来、その地の古寺や古美術や風土を短歌に歌い続ける。早稲田中学校で英語を教えながら、美術史の研究を続け、後に早稲田大学で東洋美術史を担当する。歌壇の外に身を置き、特に仏教美術の美を学を背景とした眼で捉えて、醇乎とした声調に表現し、独自の歌境を拓いた。
村尾 誠一[ムラオ セイイチ]
著・文・その他
内容説明
流行の風を好まず生涯歌壇の外に身を置いた、奈良大和を歌う学匠歌人。
目次
おほらかにもろてのゆびをひらかせておほきほとけはあなたらしたり
あまたたびこのひろまへにめぐりきてたちたるわれぞしるやみほとけ
をじかなくふるきみやこのさむきよをいへはおもはずいにしへおもふに
かすがのにおしてるつきのほがらかにあきのゆふべとなりにけるかも
おほてらのほとけのかぎりひともしてよるのみゆきをまつぞゆゆしき
びるばくしやまゆねよせたるまなざしをまなこにみつつあきののをゆく
びしやもんのおもきかかとにまろびふすおにのもだえもちとせへにけむ
てらにはのひるはしづけしみづみてていしにすゑたるみんげいのかめ
みとらしのあづさのまゆみつるはけてひきてかへらぬいにしへあはれ
ちとせあまりみたびめぐれるももとせをひとひのごとくたてるこのたふ〔ほか〕
著者等紹介
村尾誠一[ムラオセイイチ]
1955年東京都生。学習院大学文学部卒業。東京大学大学院修了。博士(文学)。現在、東京外国語大学大学院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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