内容説明
かぐや姫は、丁重語とタメ口を使い分ける。帝は自敬表現(天皇語)で話すが、かぐや姫の正体を察すると、にわかに姫に尊敬語で応じる。古典を愛好してくださる方々のために、『竹取物語』本文(原文)の表現技法を現代語訳で解き明かす初めての試み。
目次
1 かぐや姫の生い立ち
2 貴公子たちの求婚
3 仏の御石の鉢
4 蓬莱の玉の枝
5 火鼠の皮衣
6 竜の頸の玉
7 燕の子安貝
8 帝の求婚
9 かぐや姫の昇天
10 富士の煙
付録論文『竹取物語』の会話文―「侍り」をめぐって
著者等紹介
関一雄[セキカズオ]
出生1934年、東京。現在、山口大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nobu A
7
関一雄著書初読。19年初版。ご存知の通り日本最古の物語。故に様々なバージョン、翻案や現代語訳がある。しかも星新一や川端康成が手掛けている。しかし、それらを避けて敢えて本著を手に取ったのは無色透明そうだったから。いきなり灰汁の強そうなのは避けたいよな。でもね、やっぱり古典は晦渋だわ。一知半解。外国語学習のつもりで腰を据えてしっかり取り組めば、もう少し理解促進したと思う。同じ日本語なのに外国語みたいだよな。最近の英語学習熱も良いが、日本古典や漢語を読んで日本語を鍛えるのも大事だと感じる。流し読み読了。2022/11/30