出版社内容情報
戦前のこっくりさんにはじまり、
トイレの花子さん、口裂け女、ベートーベンの怪などの学校の怪談、
そして2000年前後にインターネット上で登場する怪異たちまで、
主に戦後(昭和20・1945年)の日本を舞台に語られた
一千種類以上の現代怪異を紹介する、怪異ファン必携の1冊!
内容説明
戦後から二〇〇〇年前後にネット上に登場する怪異まで日本を舞台に語られた一千種類以上の怪異を紹介!類似怪異・出没場所・使用凶器・都道府県別など、充実の索引付き。こっくりさん、カシマさん、口裂け女、トイレの花子さん、ベートーベンの怪、ひきこさん…など。
目次
あ
か
さ
た
な
は
ま
や
ら
わ
著者等紹介
朝里樹[アサザトイツキ]
1990年、北海道に生まれる。2014年、法政大学文学部卒業。日本文学専攻。公務員として働く傍ら、在野として怪異・妖怪の収集・研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
279
マジの辞典。あいうえお順で、90年代以降くらいの怖い話などがまとめられている。著者は1990年生まれと若いが、たしかにこれだけのボリュームを体系的にまとめてあれば、後世の資料的価値はあるかもしれない。読み物としておもしろいものではないけど、年代的に私も著者に近いし、たしかに小学生のころは学校の怪談にはまっていたので、読んでいて非常に懐かしかった。あえて読者を怖がらせるようには作られていないが、それでも読んでいると怖いので、ひとりのときはあまり読めない。。2018/03/16
夜間飛行
166
現代の怪異を集めた三段組500頁の大著。軀を奇妙に捻りながら走る「くねくね」や、芸能人が多く視る「小さいおじさん」など、幻視系の怪異は精神崩壊の兆しとも思える一方、既視感というかユングの集合的無意識や共時性に近いものを感じる。娘の学校で噂のあった天井まで背が届く人の話も載っていた。その人は地面に付くほど長い手を正面で左右に振っていたそうだ。後日(これは私の発見)偶々そこがゴルフ練習場の跡地であると知り、スウィングする姿勢を想ってゾッとした。「カシマさん」など有名な話は時代や地域のバリエーションも愉しめる。2020/06/03
ma-bo
94
戦後(昭和20年以降)の日本を舞台に語られた都市伝説、学校の怪談等の怪異にまつわる話を五十音順に事典形式で紹介。出典となった資料や、語られた舞台や時代、地域がはっきり判明している場合にはその情報まで記載してくれています。明らかに元来個人の創作と判明しているものでも広まっているものは掲載との事。お婆ちゃんに、そしてトイレに関する怪異、怪談多いな😅巻末には類似怪異、出没場所、使用凶器、都道府県別検索出来る様になってる🤣2023/05/01
☆よいこ
70
都市伝説事典。戦後から2000年代位までの都市伝説を網羅した驚異の事典。ネットの噂話から創作小説に出てくる怪異の名称まで一千種以上の怪異を紹介。【類似怪異検索】【出没場所索引】【使用凶器索引】【都道府県別索引】あり。▽長らく積読にしていたが、時々眺めて楽しんでました。この情報量で2,200円とか有り得ないお得感。この本が以前は同人誌として頒布されてたなんて凄い。一般出版してくれてありがとうございます。2018/11/12
へくとぱすかる
68
ここまで多数の項目にわたって怪異話を続けて読んでいくと、いくつかの傾向がみえてくる。何を怖いと感じるかにはパターンがあって、全く新しい話というものは、そうは簡単に出てこない。ただし場所や時期が異なれば、全く同じ話ではなく、少しずつちがった要素が入れ替わったり、付け加わったりする。テクストの確立した世界なら、こんなにヴァリエーションは生じない。口承文芸としての存在の仕方が残っているからこそ、このような事典の生まれる余地があるのだろう。「異界駅」だけでも、有名な「きさらぎ駅」以外に驚くほど多くの例があるのだ。2023/06/27