中本研究―滑稽本と人情本を捉える

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中本研究―滑稽本と人情本を捉える

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  • サイズ A5判/ページ数 488p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784305708311
  • NDC分類 913.55
  • Cコード C0093

内容説明

現在では別々のジャンルと考えられている「滑稽本」「人情本」は、江戸時代、「中本」と呼ばれていた。書型が美濃半裁、すなわち中本である。「滑稽本」「人情本」を「中本」という視点から捉え直し、近代以降の理解とは異なった江戸時代の文学の姿を明らかにする。

目次

第1章 中本(中本について;瀧亭鯉丈の『浮世床』)
第2章 滑稽本(『栗毛後駿足』から『花暦八笑人』へ―江戸周辺の膝栗毛物との関わり;『花暦八笑人』早印本 ほか)
第3章 人情本(総論)(人情本の型;写本『江戸紫』諸本考)
第4章 人情本の各論(板本)(春水初期人情本『貞烈竹の節談』考―畠山裁きを中心に;文政十三年涌泉堂美濃屋甚三郎板『明烏後正夢』 ほか)
第5章 人情本の各論(写本)(『珍説恋の早稲田』と『梛の二葉』―実録を底本とした人情本;写本『古実今物語』・『当世操車』考 ほか)

著者紹介

鈴木圭一[スズキケイイチ]
1956(昭和31)年東京都目黒区生まれ。目黒区立緑ケ丘小学校・目黒区立第十一中学校・牛込の成城高等学校を経て、慶應義塾大学文学部・同大学院文学研究科修士課程修了。現在県立川崎北高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

出版社内容情報

「中本」という枠組みから、はじめて見えてくる江戸文学の世界。

現在では別々のジャンルと考えられている「滑稽本」「人情本」は、江戸時代、「中本」と呼ばれていた。書型が美濃半裁、すなわち中本である。「滑稽本」「人情本」を「中本」という視点から捉え直し、近代以降の理解とは異なった江戸時代の文学の姿を明らかにする。



【現代では、一般に別々のジャンルと考えられている後期滑稽本と人情本は、江戸時代には「中本」という名前を共有していた。そもそも、書型が共に美濃半裁、すなわち中本であることに起因するが、内容も共に日常的なことを描く性格を持つことにもよるのだろう。つまりは、内容面でも、例えば、読本が時代物中心であるというイメージが持たれるのとは対照的に、これら後期滑稽本(以下、滑稽本)と人情本を一括りにした「中本」は、言わば現代物(世話物)を描いているという共通項を有することにもよるのだと思われる。その内容の共通性を考察するのに格好の材料となるのが、文政初年からおおよそ天保末年まで執筆活動があった為永春水のグループで、このグループのもと、おもに男女の仲を描く為永春水を代表作者名とする人情本と、その「兄」と呼ばれる瀧亭鯉丈らの滑稽本が執筆された。これらの世話的な世界が描かれた中本を中心に、滑稽本人情本を考察することにより、江戸時代人の当代感の一端を理解するのが本書の狙いである。】…「はじめに」より

はじめに



第一章 中本

第一節 中本について

第二節 瀧亭鯉丈の『浮世床』

 一 鯉丈と春水

 二 『浮世床』三編の特徴

 三 『軒並娘八丈』とのかかわり

 四 『軒並娘八丈』の滑稽

 五 中本の意味

 六 むすび



第二章 滑稽本

第一節 『栗毛後駿足』から『花暦八笑人』へ―江戸周辺の膝栗毛物との関わり

 一 栗毛後駿足

 二 八笑人の行動

 三 江戸近郊の散策

 四 茶番と屋外

 五 むすび

第二節 『花暦八笑人』早印本

第三節 瀧亭鯉丈─実像とブランド

 一 鯉丈の実像一、二

 二 狂歌師との交友

 三 春水との関係

 四 天保期の鯉丈

第四節 「鯉水(ママ)」著『傳労俚談 旅寿々女』出板の意味

 一 『旅寿々女』の書誌

 二 『旅寿々女』の内容

 三 文化七刊『下愚方言 鄙通辞』

 四 滑稽本と国学

 五 『旅寿々女』の序文が柳山人であること

第五節 売文者の戯作─桃山人の中本より



第三章 人情本(総論)

第一節 人情本の型

 一 はじめに

 二 刊本の人情本での類型の確認 その1(春水の代表作品より)

 三 刊本の人情本での類型の確認 その2(一般作品や鼻山人作品より)

 四 刊本と写本

 五 類型の確認

 【付録】「写本もの人情本」の概念及び管見書

  一 「写本もの人情本」の概念 二 管見書

第二節 写本『江戸紫』諸本考

 一 披見書

 二 成立年代の確認および流布した時期

 三 『江戸紫』の書写作業の実態

 【付録】『江戸紫』を利用した作品群



第四章 人情本の各論(板本)

第一節 春水初期人情本『貞烈竹の節談』考─畠山裁きを中心に

 一 『松の操物語』

 二 『松の操第二輯 貞烈竹の節談』

 三 構成の乱雑さや破綻

第二節 文政十三年涌泉堂美濃屋甚三郎板『明烏後正夢』

 一 板木は煙滅したか

 二 悪彫り

 三 早大本との比較

 四 天保庚子十一年序刊本

 五 明治期本

 六 むすび

第三節 人情本の全国展開─洒落本・中本の出版動向より

 一 文政期の例

 二 天保期の例

 三 「明烏」シリーズ

第四節 人情本などで半紙本型の中本が存在する一理由

第五節 『五三桐山嗣編』考─『契情買虎之巻』二度の人情本化

 一 鳥山瀬川物と春水

 二 『当世虎之巻』二・三編と『五三桐山嗣編』の梗概

 三 二つの後編の比較

 四 『五三桐山嗣編』考―清乃を中心に

 五 むすび 人情本の元祖へむけて―天保三年

第六節 『萩の枝折』と『眉美の花』

 一 『萩の枝折』

 二 女装の系譜 『春告鳥』四・五編、『春色籬の梅』、『春色袖の梅』

 三 『眉美の花』

 四 本文が匡郭からはみ出した人情本―『貞操芽生 笑顔の梅』

 【附録】『貞操芽生 笑顔の梅』の書誌事項

第七節 『風流脂臙絞』の解体と『以登家奈喜』四編

 一 鼻山人作『風流脂臙紋』について

 二 板木の利用

 三 為永春水作『以登家奈喜』の確認事項

 四 『同房新話 以登家奈書』四編

 [書誌事項]『風流脂臙絞』(架蔵)中本 前後編六巻六冊

第八節 建久酔故傳

 一 『時代世話 建久酔故傳』の概要とその改変

 二 『全盛葉南志』

第九節 『正史實傳いろは文庫』備忘録

 一 後印本より

 二 早印本より

 【付録】上方との係わり若干

第十節 実在幇間と文学の関わり研究のすすめ



第五章 人情本の各論(写本)

第一節 『珍説恋の早稲田』と『梛の二葉』─実録を底本とした人情本

 一 『珍説恋の早稲田』

 二 『梛の二葉』

 三 刊本化人情本化

第二節 写本『古実今物語』・『当世操車』考

 一 『当世操車』

 二 『古実今物語』

 三 写本での流布

 四 人情本との接点

 五 写本が存在すること

第三節 『お千代三十郎』

 一 写本『お千代三十郎』

 二 刊本『重陽嘉言 応喜名久舎』

 三 写本『八重桜緑の春』の示してくれる点一・二

 四 刊本『春色玉襷』



初出一覧

あとがき



人名索引

書名索引

用語索引

鈴木 圭一[スズキ ケイイチ]
1956(昭和31)年東京都目黒区生まれ。目黒区立緑ヶ丘小学校・目黒区立十一中学校・牛込の成城高等学校を経て、慶應義塾大学文学部・同大学院文学研究科修士課程修了。現在県立川崎北高等学校教諭。
著書に、『人情本事典』(共著、2010年、笠間書院)。編書に『圓朝全集』(共編、第8巻・別巻1担当=2014・2015年、岩波書店)など。